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大分市で自動運転バス試乗イベント 次世代カーの走行に「夢のよう」

大分市内を運行する自動運転バス

大分市内を運行する自動運転バス

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 自動運転機能を備えた低速電動小型バスの実証運行が10月20日、JR大分駅と南蛮BVNGO交流館(大分市顕徳町3)を結ぶルートで始まった。28日まで連日試乗イベントを行う予定で、最初の土曜・日曜は全便満員の人気となった。

信号を曲がる自動運転バス

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 主催は大分市。国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭の開催期間中、同館への動線を作ることで大分駅を中心とした歴史・文化観光拠点の連携を図る。

 使用車両は群馬大学研究・産学連携推進機構次世代モビリティ社会実装研究センターと、低速電動車両などを開発・販売するシンクトゥギャザー(群馬県桐生市)が共同で開発した「eCOM-10」。全長4.9メートル、幅2メートル、高さ2.4メートルで、最高速度は19キロ。定員は16人で車いす利用者も乗り降りできる。

 前方上部に取り付けたカメラで信号の色、レーザーセンサーで障害物などを確認し、アクセルやブレーキ、ハンドルなどを制御する。事前の運転走行で記録したルートをGPSでたどって走らせる。走行時の誤差は2センチ。同車両はすでに無人運行が可能なレベル4の条件を満たしているが、今回は運転席に人を配置するレベル2で運行する。同車両を使った実証運行はこれまでに群馬県と福岡県で実施している。

 大分駅上野の森口広場と同館間は約1.2キロで片道約10分。駅前発は、10時~11時30分、13時~15時30分にそれぞれ30分間隔で運行する。同館到着後同様に10時15分から折り返し運転する。1便につき14人が乗車できる。

 21日の駅前発は昼過ぎには全便予約で埋まった。前方に座った乗客は制御で動くハンドルや機能を管理するパソコンの画面などに見入り、「次世代カー」の乗り心地を満喫した。朝一番で予約したという市内の60代男性は「昔を考えると夢のよう。自転車と同じぐらいのスピードで、のんびり感も良かった」と満足そうに話していた。大分市まちなみ企画課(TEL 097-574-6628)では「アンケート結果も好評なので、喜んでもらえていると思う。一度乗って、見て、体感してほしい」と利用を呼び掛けている。

 乗車は無料。申し込みは当日両乗り降り場で受け付ける。先着順で好きな時間の便を予約できる。受付時間は大分駅=9時30分~、同館=9時45分~。

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