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大分の温泉郷で「SL湯けむり号」運行 一日限定復活に沿線住民ら笑顔

「SL湯けむり号」に手を振る地域住民や鉄道ファン(9日13時ごろ撮影)

「SL湯けむり号」に手を振る地域住民や鉄道ファン(9日13時ごろ撮影)

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 JR九州の日田-別府駅間で7月9日、一日限りの蒸気機関車「SL湯けむり号」が運行した。黒々とした重量感たっぷりの車体が梅雨空の温泉郷を走り抜け、各地で住民やファンらを喜ばせた。

JR由布院駅を出発した「SL湯けむり号」(9日13時ごろ撮影)

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 SL愛好家らでつくる「大分にSLを走らせる会」(姫野清高会長)が、2017(平成29)年7月の九州北部豪雨からの復興を目的に企画。熊本県内で運行している「SL人吉(58654)」(形式・8620)を一日限定で借り受け、久大線の日田-大分、および日豊線の大分-別府間を走らせた。

 湯けむり号は客車3両で日田駅を9時20分に出発。天ケ瀬、豊後森、恵良の各駅に続き、12時すぎに由布院駅に停車した。駅には到着を歓迎する大勢の地域住民やSLファンらが詰め掛け、記念撮影などを楽しんだ。

 9日は時折、雨が降る天気となったが、由布院駅近くの踏切には出発直後の雄姿を収めようとするアマチュア写真家がずらりと並んだ。福岡県赤村の会社員・谷延優裕さん(30)はカメラを手に「大分にSLが走ると聞いて仕事を休んで駆け付けた」。

 同会によると県内のSLの定期運行が終わってから約半世紀がたっており、一日限定の復活運行を喜ぶ人も。子どもの頃から沿線に住んでいるという小野孝臣さん(75)は目の前を走り抜けるSLに手を振り、「高校時代は毎日蒸気機関車に乗って大分まで通っていた。石炭の香りもシューッという音も懐かしい。ゴツい姿を久しぶりに目にすることができてうれしい」と笑顔で話していた。

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