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大分・日出町で特産品の城下カレイ守る取り組み-報告者には記念品も

日出町、特産品の「城下かれい」

日出町、特産品の「城下かれい」

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 大分・日出町(速見郡日出町2974、TEL 0977-73-3111)で特産品の城下かれいを守る取り組みが始まった。

水産研究員で「お魚ハカセ」の上城義信さん

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 同町・別府湾の日出城(暘谷城)下海岸で捕獲されるマコガレイは、通称「城下かれい」と呼ばれている。この付近の海は海中から清水が湧き出て、海水と真水が混じる「汽水域」となっており、カレイは海水性・淡水性のプランクトンを食べて成長する。肉厚で頭が小さく、尾ヒレが広く角張っていないのが形態上の特徴。

 江戸時代には武士しか食べることができず、将軍への献上品とされ珍重されていた。毎年5月には「城下かれい祭り」が開催されるなど、市外県外に特産品として広くPRしている。

 2013年から約10センチまで成長させた稚魚を、これまで計5回約900尾を3カ所から放流。その際に目印となる標識を付けている。「カレイの自然界での生態系や移動距離などを詳しく研究し、特産品を守らなければならない」と同町の水産研究員で「お魚ハカセ」として毎月リポートを公開している上城ハカセ(上城義信)さん。「大きくなると高値で取引される高級魚ではあるが、標識の付いた魚体を見つけた方はぜひ報告して特産品を守る取り組みに協力してほしい」と呼びかける。

 2月10日現在、2尾の捕獲が報告されている。報告者には日出町より記念品が贈られる。

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