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大分県内高速道路全通開通へ-災害時は「命の道」機能も

全線開通セレモニーでのテープカット

全線開通セレモニーでのテープカット

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 大分県内を縦断する高速道路(東九州自動車道)佐伯IC~蒲江IC間(20.4キロ)が21日開通したのに伴い同日、佐伯市総合体育館(佐伯市大字長谷)で開通式典が開かれた。

出会い神輿から餅まきをする大臣ら

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 式典には、太田国土交通大臣をはじめ、大分・宮崎両県知事、東九州道ゆかりの国会議員などが来賓として参加。式典には約500人が参加した。

 太田大臣は「東九州道は地域経済や国際競争力、安全安心のネットワークとして重要な役割をになっている。活力に満ち溢れた九州を実現する為の重要な鍵。全線開通に向け引き続き皆様のご協力をお願いしたい」とあいさつ。

 東九州自動車道は、北九州市を起点に大分県、宮崎県を経由し、鹿児島県鹿児島市に至る、延長約436キロを目指す高速道路。2月28日に中津三光道路(伊藤田IC~中津IC)=3キロが開通。この日の佐伯IC~佐伯堅田IC=5.1キロ、 佐伯堅田IC~蒲江IC=15.3キロの計20・4キロを最後に県内全ての高速道が開通した。

 式典で広瀬勝貞大分県知事は「開通を二年前倒しで実現できたのは、皆様の力添えの結果。心から喜びたい。工事の遅れを189万人の署名を持って陳情に行った事を昨日のことのように感じる。東九州道は、命の道であり暮らしの道・活力の道、九州の発展の要になってほしい」と期待を込める。佐伯市では延伸に伴い過去5年間で19の企業が進出、約70億円が投資され有効求人倍率が5年間で1.4倍に向上。さらなる企業立地促進など民間投資の活発化に期待を寄せる。

 大分市から宮崎市までの所要時間は約2時間50分、開通前より約20分短縮される。1988(昭和63)年の未整備時と比較すると約2時間35分の短縮となる。新たな輸送ルートの形成により県内産品の価値向上、生産額の拡大も期待されるほか、災害時の津波避難地としても機能もあり、南海トラフの巨大地震により予想される津波高最大17メートル時でも浸水しない「命の道」としての活用も期待される。

 佐伯市の西嶋市長は「今回の開通は、長年の佐伯市民の悲願だった。これからの佐伯市が更に飛躍する大きな力となる。ご協力これからもお願いしたい」と話た。

 開通行事として神輿からの餅まき、テープカットと関係車両による通り初めが隣接する佐伯堅田ICで行れた。佐伯IC~延岡南IC(宮崎県延岡市)の67キロは無料区間となっている。

 一般開放は同日17時から。

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