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別府市の冷麺店「BEPPERZ」 古きアーケードでオープン半年、人気じわり

和風だしとコシある麺がマッチした冷麺

和風だしとコシある麺がマッチした冷麺

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 別府市の「別府冷麺BEPPERZ」(別府市元町15、TEL 070-4713-1126)がオープンして半年がたった。

「竹瓦小路アーケード」で「別府冷麺BEPPERZ」を営む新屋さん

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 福岡県飯塚市出身の新屋徳子さん(45)が、昨年8月8日に同県嘉麻市から移転して開いた同店。現存する日本最古のアーケードとされる「竹瓦小路アーケード」に構えて半年がたち、和風だしと小麦粉麺が特徴の冷麺と、「別府の全部が好き」という新屋さんの明るい性格が受けて地域の人気店として根付きつつある。

 新屋さんは、会社員時代に趣味で九州や山口県などの温泉巡りを楽しんでいたが、中でも別府の湯と冷麺と鳥天に強く引かれたという。「特に初めて食べた冷麺との出合いは衝撃的だった。別府中の店を食べ歩いてさらにほれ込んで、飯塚にあったら面白い、地元のみんなにも食べてほしいと思うようになった」という。

 行動派だった新屋さんは40歳を機に会社を辞めて飯塚市で開業。食べ歩きで培った五感を基に研究を重ねた一杯は地元で話題となった。嘉麻市への移転を挟み、昨年夏に本場へ。「福岡時代にイベントなどで別府に出店することがあったが、その時に多くの人が自分の冷麺を褒めてくれた。その手応えもあったので、いつかは大好きな別府でと考えていた」という。

 1921(大正10)年に造られたアーケードに無国籍風の軽妙な店構え。カウンター10席、2人掛けテーブル1台、4人掛けテーブル1台。別府の温泉仲間らの力を借り、据え付けの棚を椅子に作り変えるなど、自分たちの手で改装した。「この店舗も別府の知人が紹介してくれた。人に恵まれた」と感謝し、「リアルな『ベッパーズ』になりたい」と新天地への思いを強める。

 麺類は冷麺、温麺、辛冷麺、ピビン麺の4種類で各700円。かつお節と牛骨をベースとしただしは「材料にこだわり、一日寝かせてじっくりとうま味を引き出している」。麺は小麦粉を使うことでコシのある食感と喉越しの良さを追求。そば粉は一切使っていない。「そばアレルギーの人が食べられるようにした。白い方がおいしそうにも見える」。トッピングは豚肉のチャーシュー、煮卵、キムチ。「いつもばかな話ばかりをしているが、メニューだけは本気」と笑う。

 「冷麺と同じぐらいこだわった」という鳥天(400円)は、サクサク衣の食感とジューシーな味わいが楽しめる。ほかにも鶏とゴボウのシンプルな鶏飯(100円)、かつお節をいって白飯に振り掛けた「小路(こみち)の猫まんま」(350円)なども人気という。冷麺・鳥天・鶏飯のセット(1,000円)やディナーコース(3,000円)、ビール(500円)も用意する。

 月に5、6回は来店する地元の常連客も付き、竹瓦温泉の近くで歴史あるアーケードに呼び寄せられる観光客や海外からの客も多いという。温泉マイスターの認定も受けている新屋さん。「温泉上がりに冷麺をズズッと一杯が最高。別府のまちや温泉の話でも盛り上がりたい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時~21時。水曜定休。

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