大分市歴史資料館(大分市大字国分、TEL 097-549-0880)で現在、特別展「日本犬聞録-イヌと人の歴史-」展が開催されている。
ゾウ、馬に続く動物をテーマにした展示の第3弾として開く同展。「人類の友」とも呼ばれ、縄文時代から狩猟犬や番犬、支配者階級のステータスシンボルやペットとして飼育され、常に身近な存在の「犬」をテーマに取り上げた。
同館で犬の単独の展示は初めて。重要文化財を含む、日本各地の遺跡からの出土品や犬に関わる作品・資料など150点を通して、犬と人とのさまざまなつながりなどの歴史を紹介する。11月12日時点で、昨年の特別展示より約1000人を超える来場者を記録している。
「造形物から見た犬」「西洋から来た犬」「日常に描かれた犬」「信仰と犬」などのテーマ別、時代別に、犬についての記述が最初に見られた「古事記」や、栃木犬藤岡神社遺跡から出土したイヌの頭骨とイヌの動物形土製品を基に復元された復元縄文犬「藤丸」、重要文化財に指定されているイノシシ狩りの様子を表したものといわれる犬と4体のイノシシの動物形土製品などを展示している。
特別展連携展示として、大分市獣医師会主催の「愛犬・愛猫との写真コンテスト」の応募作品や、犬をモチーフにした各地のゆるキャラも紹介している。展示品と写真が撮れる記念撮影スポットも用意し、子どもから大人まで楽しめる展示となっている。
同館学芸員の中西さん「縄文時代や弥生時代など時代が移り変わる度に犬との関係性が変わっていく。それを学ぶとともに、江戸時代に現れた『カワイイ』犬の絵画と記念撮影できるスペースなども用意した。犬好き以外でも癒やされるはず」と話す。
開館時間は9時~17時。入場料は、大人=200円、高校生=100円(中学生以下は無料)。11月23日まで。