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大分と温泉のPR動画「ゆけ、シンフロ部!」が小説に、書店などで販売始まる

店頭に並ぶ「ゆけ、シンフロ部!」(大分市の晃星堂書店で)

店頭に並ぶ「ゆけ、シンフロ部!」(大分市の晃星堂書店で)

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 大分県と温泉をPRする動画「ゆけ、シンフロ部!」が小説化され昨年12月26日から、全国書店やインターネットショップなどで販売している。

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 同県のPR動画「おんせん県おおいた新フロジェクト=シンフロ」(2015年)の続編として、2016年10月に公開された同動画。「シンフロ部」で奮闘する女子高校生たちが、卒業を機に東京へ進学する仲間を送り出す内容で、「おんせん県はいつでも帰りを待っている」というメッセージを込めたUターン促進ムービーとして話題となった。

 小説化については、青春と感動をモチーフとする「部活系空色ノベルズ」シリーズを手掛ける「学研プラス」(本社・東京)から2016年12月に打診があり、大分県が企画・制作に協力する形で1年をかけて完成させた。

 脚本家、映像脚本、戯曲、小説などを幅広く手掛ける堀口泰生(たいせい)さんが、動画から派生させたオリジナルストーリーを書き下ろし、子ども向けテレビ番組のキャラクターデザイナー、アニメーターとして活躍する青木俊直さんが絵を担当した。

 全4章14話で構成。動画版の「マユ」と「アリサ」が創設した「日田市の実坂(みのりざか)高校シンフロ部」のその後を描いた。同好会に格下げされた同部で、遥(はるか)ら新たな5人のヒロインたちが再昇格を目指して奮闘する、という青春成長物語。導入の漫画部分と第1話で動画部分を忠実に再現し、新ストーリーへと無理なくつなげた。

 小説では日田市のほか、別府市や由布市のシーンもあり、それぞれの市を代表するライバル校も登場する。県企画振興部広報広聴課では「それぞれの土地が持つイメージやカラーを壊さないよう、表現や描写に留意した」という。そのほか、「日田焼きそば」や「かぼすドリンク」といった地元の味覚も随所にちりばめられ、大分の「香り」が詰まった一冊となっている。

 県内の書店には12月29日ごろまでに入荷。大分市内の晃星堂書店(大分市中央町1、TEL 097-533-0231)でも同日から販売を始めた。同店の文芸系書籍の取り扱いを担当する中野恵子さん(58)は「当初の入荷数は3冊だったが、大分のPR動画だと知り、急きょ、もう3冊増やした」と話す。中野さん自らレジカウンターの横に温泉を模したレイアウトの臨時コーナーを作り、地元本の存在をアピールしている。

 同シリーズからは、これまでにテレビ映像化された「表参道高校合唱部!」「仰げば尊し」や、少年野球漫画を小説化した「キャプテン」など、話題性や人気のある作品が発刊されている。同課では「まずは大分の人に読んでもらいたい。その上で地元から人気に火が付けば」と期待を寄せている。

 四六判、全330ページ。価格は1,080円。

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