大分市の百貨店「トキハ」と別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)が12月3日、大分・別府地域の価値創造と地域課題解決に取り組む人材育成を目的とする包括連携協定を結んだ。
1935(昭和10)年創業で、本店、別府店(別府市北浜)、わさだタウン店(大分市)などを展開する老舗百貨店と、112カ国の学生を抱える国際大学が連携。「学生の視点を生かした地域特産品の開発」「多国籍・多文化環境を想定したホスピタリティサービスの実践」「百貨店空間を活用した各種イベントや人材交流」などを柱に、販売、接客、商品管理、マーケティング、イベント企画など幅広い領域で協力し、大分地域の価値創出につなげる。
当日、APUで行われた協定締結式では、トキハの酒井祐一社長とAPUの米山裕学長が協定書に署名した。
酒井社長は「百貨店は変革期を迎えている。APU生の知識や視点、柔軟な発想を生かし、サービスの向上、提案方法の改善、情報発信など、新しい価値を創造していきたい」、米山学長は「世界を変える人材を育成するという目標に向けキャンパス内外の実践活動を重視している。連携の取り組みを具体的に進めて学生を育て、地域に貢献したい」と、それぞれ意気込みを見せた。
協定に基づく取り組みの第1弾として12月7日11時30分から、トキハ別府店で学生による多文化体験イベント「トキハで世界旅行」を開催。アクセサリーや竹トンボなどを作るワークショップ、ゲーム、APU卒業生とのトークセッション、ファッションショーなどを予定する。入場・体験無料。