見る・遊ぶ 学ぶ・知る

別府・太陽の家にeスポーツ専用エリア 「自立契機や自己表現の場に」

デモンストレーションで利用者と来場者が対戦

デモンストレーションで利用者と来場者が対戦

  • 11

  •  

 別府市で障害者の自立支援に取り組む社会福祉法人「太陽の家」(TEL 0977-66-0277)が1月23日、eスポーツ専用エリア「eBARLEY(イー・バーリー)」を開設した。

太陽の家のeスポーツエリア「eBARLEY」

[広告]

 同施設では情報通信技術(ICT)に力を入れる目的で、2020年にICT推進課を設けた。主に知的、精神、身体に障害がある利用者に名刺印刷やデジタル広告などの作業を提供するほか、年齢や障害の有無に関係なく参加できるとしてeスポーツも導入。プレーヤーを目指す利用者の訓練、他の利用者のリハビリテーション、コミュニケーション、レクリエーションなどに充て、大会やイベントも開いてきた。

 イー・バーリーは、さらなる普及を視野に開設。元会議室を改良したという約25平方メートルの専用ルームで、デスクトップのモニター4台とノート型2台を備える。それぞれの画面はプロジェクターを通して大型スクリーンに投影できる。現状は格闘、パズル、リズムなど4ジャンルのゲームを活用している。「BARLEY」は英語で「大麦」の意味で、太陽の家のシンボルマークから取った。

 23日は関係者を集めたオープニングセレモニーを開催。同施設の佐藤光博事務局長が「ここは作業訓練、可能性を見つける、交流を深める場。地域の方との連携も深め、共生社会の実現に近づけたい」とあいさつした。

 デモンストレーションでは利用者と来場者が格闘ゲームを行い、会場をにぎわせた。同課の「アスリート」渡辺香汰さんは対戦で圧勝し、「今後は、プレーヤーはもちろん、スタッフとしても関わっていきたい」と意欲を見せる。ICT推進・eSPORTS推進担当の曽川稔さんは「将来的にはプロプレーヤーを輩出して、その分野でも雇用が生み出せれば。『eスポーツでオリンピック選手を太陽の家から出したい』とも話している」という。

 同施設ではeスポーツの多面性にも注目。曽川さんは「プレーヤーのほかにも、大会運営、動画配信など多様なサポート作業が見込めるコンテンツ。それぞれに合った場所を見つけ、自立や自己表現に役立ててほしい」と話す。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース