
「第59回大分市美術展」が2月28日、大分市美術館(大分市上野、TEL 097-554-5800)で始まった。
日本画、洋画・版画、彫刻、工芸、デザイン、書、写真の7部門を対象とした公募展で、1966(昭和41)年から開催している。今年は502点の応募があり、このうち58点が入賞した。最高賞に当たる大分市長賞に根笈小濤さん(大分市)の書「花朝」と柳井柚里亜さん(大分県立芸術緑丘高3年)の日本画「“Be carefull....」が選ばれた。
根笈さんは春の情景を表した漢詩を行草書で書き上げた。同展への応募は数十年ぶりだったが、柔らかな筆遣いと字間、行間、墨の濃淡などが評価された。「受賞を知って驚いた。応募して良かった」と喜ぶ。
柳井さんは3回目の応募で、初入選が最高賞となった。「世間や情報に流されていないか」という疑問をテーマに、不安定な水面にあおむけに浮かぶ自身を描いた。「高校生活の集大成の作品。評価されて本当にうれしい」と話す。
会場では応募作品を部門ごとに展示。日本画、洋画・版画、工芸、書、写真は1階企画展示室に、彫刻はエントランス通路に、デザインは常設展横のエリアに、それぞれ展示している。
3月2日には市美術展運営委員会による部門ごとの作品解説がある。時間は、11時~=洋画・版画、デザイン、13時~=彫刻、工芸、書、14時~=日本画、写真。
開館時間は10時~18時。観覧無料。3月22日まで。3月10日・17日は休館。