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大分中央町の空き店舗を活用し大分大学生がプレゼン-専門家からの意見も

研究内容をプレゼンする大分大の大学院生

研究内容をプレゼンする大分大の大学院生

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 大分市中央町の実験的空き店舗フラット(大分市中央町1)で12月22日、大分大学の「おそとゼミ2」が開催された。

専門家からの厳しい質問に受け応える大学院生

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 同大学工学部建築・都市計画研究室(姫野チーム)が企画した、空き店舗を活用しての同報告会。内容は「卒論・修論の中間報告会と3年建築ワークショップの中間報告会」で、通常は大学内で開催されているプレゼンテーションを「あえて街中の空き店舗を活用して、実際に商店街で商売を行っている人や地域に根付いた人たちの『現場の声を聞きたい』」と、同大学工学部助教で工学博士の姫野由香さんが発案した。

 開催場所のFLAT(フラット)は市内で不動産の流通や開発を行う新大分土地(大分市中央町1丁目5)が所有し、「FLATプロジェクト」としてビル1階の空き店舗を有効活用して「楽しいコトをつくる実験プロジェクト」として貸し出している。

 同会の前半は杵築市を題材にした杵築チームの発表で、3年生の「杵築モノづくりワークショップ」参加報告から始まった。続いて、大学院生による実際の都市計画に基づき地域住民にヒアリングなどをして導いた課題や、空き店舗の問題とその発生メカニズムなどの現状と課題を発表。

 後半は中心市街地を題材にした中心市街地チームによる発表。府内5番街を対象に研究した「商店街に存在する構成要素と業種の分布と傾向」や「中心市街地における計画事業と路線価との関係」、景観チームは「景観の維持・管理」や「景観条例の制定状況」、別府の温泉地での「温泉資源湯けむり景観の価値の周知方法の提案」などを発表した。

 参加した専門家から「失敗事例も非常に多い。補助金頼みの計画ではダメ。補助金に頼らないアイデアを模索しなければ」など厳しい意見が出る場面もあった。

 姫野助教は「地域住民との対話の中で学生なりに考えたことを発表しているがまだまだ。研究したことを中心地で発表し、それが学生にも刺激になりさらに良い研究へとつながる。その研究が今後の街づくりの一つのツールとなってくれれば」と期待を寄せる。「3月まで続く内容になっており、出来上がりが楽しみ。今後も同様の発表会を街で続けていきたい」とも。

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