臼杵の城下町で2月5日から、質素倹約の藩政により生まれた紙製のひな人形を展示する「うすき雛(ひな)めぐり」が始まった。
質素倹約が奨励された臼杵藩で、紙製のひな人形しか認められていなかったとされる稲葉観通(第14代臼杵藩主)の時代に、「町人は子どもの成長を祈りながら紙ひなを作った」とされる古文書を基に当時の「ひなまつり」を再現する同イベント。
昨年5月にオープンした「観光交流プラザ」が新たに加わり、「久家の大蔵」「旧真光寺」「サーラ・デ・うすき」の計4カ所をメーン会場として開催。そのほか、市内協力店28店などで計3000体の紙びなが飾られる。
観光情報協会の斎藤さんは「今年は、市内協力店舗が増えたことにより市内の回遊性を高める仕掛けができた。おととしまで行っていた紙びなの販売も今年は再開した。うすきの紙ひなをぜひ買って帰って楽しんでもらいたい」と来場を呼び掛ける。
サーラ・デ・うすきでは昨年、東京都目黒雅叙園で行われた「百段雛まつり~九州ひな紀行~」に展示された紙ひなも展示している。3月8日までの毎週日曜は紙製のひな人形作り体験(参加費1,000円)も行う予定。
開催初日、大阪から訪れた山本さんは「紙ひなを初めて見たが、想像より多くて驚いた。臼杵の町並みもきれいで歴史を感じさせる」と話した。
入場無料。3月22日まで。