大分のアートプラザ(大分市荷揚町、TEL 097-538-5000)2階アートホールで11月3日から、「Pickup Artist展」が開かれている。
オープニングレセプションで作品への思いを披露するアーティスト
立体・空間表現を得意とする大分県ゆかりのアーティスト8人の作品を展示する同イベントは今回で5回目。
開場初日のオープニングセレプションでは出展アーティストによるギャラリートークを行い、作品に対する思いを直接アーティストが披露した。アーティストの意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術「インスタレーション」をメーンに作家それぞれの個性あふれる空間を演出している。
美術館などの期限の切れたフライヤーを使った折り鶴約3000羽で空間のインスタレーションを作り上げた森貴也さんは「フライヤーに込められたアーティストたちの思い、鶴を折ってくれた30人の思い、また終戦70年ということで平和への祈りを込めて作った。全てをつなげて天に届かせようという作品になっている」と話す。
抜け殻をテーマにしたインスタレーションを行っている別府大学教授の伊藤昭博さんは「窓に向け金魚の映像を投影し、アートプラザを大きな水槽に見立てた作品。見るというより、気楽に雰囲気を感じに来てほしい」と来場を呼び掛ける。
その他、コーヒーカップや掃除機などの日常品を、さらしを使用して作った作品や粘土で作った「怪獣の世界」、ユニコーンをテーマにした作品のほか、来場者参加型の作品など多数が連なり展示をしている。
会期中、関連イベントとして、工藤明美さんによる「想像力を広げよう」(7日)、Kanaさんによるオリジナルのスノードームを制作する「きらきらスノードーム」(8日)などのワークショップの開催を予定している。同館のミュージアムショップでは展覧会の期間中、出展アーティストのほか、大分県ゆかりのアーティストたちのグッズも販売する。
同館イベントディレクターの渡邉友美さんは「空間が一体になった肌で感じられる展示。会場に来ないと分からない作品ばかりなので、ぜひ会場に足を運んで展示を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
開館時間は10時~18時(最終日は17時まで)。入場無料。今月10日まで。