大分県立美術館(大分市寿町2、TEL 097-533-4500)3階で2月12日、利岡コレクション+大分アジア彫刻展「身も心も!現代アートに恋い焦がれて」が始まった。
製薬会社の研究開発職に従事しながら現代アートを中心に各地のギャラリーを訪ねて収集した利岡誠夫(のぶお)さんから寄贈を受けた作品と隔年で開催し13回目を迎える国祭彫刻展「大分アジア彫刻展」を組み合わせた同展。
展示作品は、現在では現代アートを代表する奈良美智さんや篠原有司男さんの無名時代の作品などを含む絵画や造形物など127点を展示するほか、同彫刻展の受賞作品のうち別府市在住の森貴也さんの作品を含む18点を展示している。
同館学芸員の吉田浩太郎さんは「難しい部分もあるが親しみやすい現代アート。利岡さんが自宅で鑑賞用に飾っていた作品で、いろいろな作者の無名時代の作品なども展示している。若い世代の新しい表現を楽しんでもらえるはず」と自信を見せる。
展覧会に訪れた大分大学大学院1年の両羽望海(りょうはのぞみ)さんは「何これ、と思う作品もよく見たら非常に面白い。人の見方によっては感動する所や、すごいと思うところも違うと感じた。芸術は楽しい」と話す。
関連イベントとして同館館長と作家やコレクターが対談するトークイベントやワークショップなどを予定するほか、入り口にはファブラボ大分(東春日町)の協力により3Dプリンターを活用し四谷シモンさんの作品「天使の羽」をモチーフに作られたフォトスポット「アートへのオモイ・羽のなる森」を設置。同作品をかたどったシールも用意し来場者の感想や思いを自由に貼り付けるスペースも用意している。
同館の企画広報課の高司さんは「早春の展覧会、イメージカラーも春をイメージする物を選んだ。大学生以下は無料なので、多くの人に現代アートを楽しんでもらいたい。写真撮影してSNSなどで共有してもらえれば」と呼び掛ける。
観覧料は一般500円。3月13日まで。