大分市の中心街に7月7日、グルメバーガー専門店「SHIRO burger(シロバーガー)」(大分市府内町2、TEL 050-5329-7626)がオープンした。
店主の高畑澄枝さん(35)は別府市出身。結婚を機に大分市に移り住み、会社員生活を送っていたが「人生一度。夢だった飲食店を開きたい」と2017年9月に独立を決めた。高校時代によく通ったという府内町を中心に物件を探し、府内五番街商店街に念願の店を開いた。
ハンバーガーはバンズ(パン)とパティ(ハンバーグ)を一から作る。素材、配合、取り合わせなどを独学で研究し「パンと肉と野菜がマッチしたジューシーで食べ応えのある」オリジナルバーガーを提供する。
パティ(約80グラム)は国産牛100%。ブロック肉を粗めのミンチにして「ステーキ感やゴロゴロ食感を意識した」。バンズはハンバーグと野菜をうまくまとめる役割を果たすように「口溶けの良さ」を追求したという。表面に「SHIRO burger」の焼き印を押す。野菜はレタス、トマト、炒めタマネギで、ソースはマヨネーズとケチャップのみというシンプルな作り。提供時にはピクルスを通したようじを刺す。高さは約15センチで「上からぎゅっと押さえて食べてほしい。重量感もあるので1個でおなかいっぱいになる」。
一番人気はパティの上にチェダーチーズをのせたオリジナルチーズバーガー(650円)。定番のオリジナルシロバーガーは550円。専用のパンを使ったあんバターバーガー、あんアイスサンド(以上350円)も用意する。ソフトドリンクセットはプラス100円。
店舗面積はわずか10平方メートルで「グルメバーガー路面店としては、ほかにはないぐらい狭い」という。高畑さんは小さな空間でパンの仕込みから焼き上げ、パティの準備、接客、販売、会計など全てをこなす。店のロゴやメニューのデザインなどは夫の圭司さん(41)が手掛けた。会社帰りや休日には手伝いに駆け付け「妻のハンバーガーの味を知ってもらえれば」と支援する。テークアウト専門だが、同商店街の歩行者天国時間を利用して12時から店前にテーブルと椅子を用意する。
オープン直後から連日完売という人気。高畑さんは「1日に作れる数は40~50個ほど。人手や機材の関係でお昼の混雑時には20分ほど待たせてしまうし、ほぼ売り切れてしまう。予約も取りたいが、お店に来てくれる人に、優先的に食べてほしいし」といった悩みを抱えながらも奮闘している。
店名の「シロ」は飼いネコの名前から取った。「誰でも覚えられる簡単な名前にした」と高畑さん。「周囲の協力があって開店できたが、初めての商売でまだまだ分からないことばかり。今後はもっとたくさんの人に食べてもらえるようにしたい。ハンバーガーを通して小さい幸せを提供できる店にできれば」と意気込む。
営業時間は月~金曜=12時~19時、土・日曜=12時~23時(ハンバーガーは売り切れ次第終了)。近日中に価格変更あり。8月上旬まで無休。