大分市のレコード・CD店「エトウ南海堂」(大分市中央町2、TEL 097-529-7490)が「令和」への改元を前に、オリジナルの「平成もっとも売れたアーティストランキング」をまとめた。同店の「平成史」を制したのは、数々のヒット作を送り続けた「B’z」だった。
1. B'z (1464pt)
2. L'Arc~en~Ciel (846pt)
3. GLAY (835pt)
4. Mr.Children (801pt)
5. 氷川きよし (728pt)
6. AKB48 (707pt)
7. 浜崎あゆみ (582pt)
8. SMAP (433pt)
9. サザンオールスターズ (417pt)
10. 宇多田ヒカル (402pt)
同店は創業約90年の老舗で、昨年8月、歴史を刻んだJR別府駅前の商店街から大分市の中心街に移転した。令和の新時代を迎えるに当たり、平成期に活躍したアーティストの売れ筋をまとめることで同店の平成史を振り返ることにした。
平成31年間の売り上げを基に、当時の空気感や店を営む江藤二郎さん(65)と慎悟さん(33)の思いなどを加えて独自にポイント化。4月27日までに上位10人(グループ)を抽出した。
1位のB’zは1988(昭和63)年のデビューで、活動期間はほぼ「平成」と合致。これまで数々のセールス記録を打ち立てているように、同店でも「体感的にもダントツで売れた」。2位以降はL’Arc~en~Ciel、GLAYなどで、1998(平成10)年ごろのCD全盛期に複数の作品をリリースしたアーティストが上位を占めた。
5位には氷川きよしさんがランクイン。同店では「演歌や歌謡曲などの楽曲はダウンロード配信サービスの影響を受けにくい。特にカセットテープの人気はカラオケファンらに今でも根強い」としており、実店舗の強みが浮き出る形となった。天童よしみさんの「珍島物語」(1996年=平成8年)や氷川さんの「きよしのズンドコ節」(2002年=同14年)といった人気楽曲については、カセットテープとCDの販売数に差がなかったという。
楽曲としては、国民的大ヒットとなった「だんご三兄弟」(1999年=同11年)を挙げた。「品切れが続き、当時の坪単価(7坪)は九州トップクラスだった」。別府市出身の花岡優平さん作詞・作曲で秋元順子さんが歌う「愛のままで・・・」(2008年=同20年)、別府市の竜はじめさんが作詞した千葉一夫さんの「雪月夜」(2017年=同29年)といった地元絡みの曲も、カセットテープを中心によく売れたという。
ランキングを抽出した慎悟さんは平成とともに育った世代。「個人的には、ゆず、19(ジューク)が印象深い。アコースティックギターやハーモニカが連動して売れたの覚えている。鈴木亜美さんやKinKi Kidsの人気も忘れられない」とランク外のアーティストについても思いを寄せた。