大分県内の8自治体が連携して開発したふるさと納税返礼品の完成説明会が11月28日、大分県庁で開かれた。
JA全農おおいた(大分市国府、以下全農)が地域産品を活用したふるさと納税返礼品企画開発を進める中、同市の食肉加工製造業ミートクレストへ共同開発を持ちかけた。
清田浩徳社長が自社返礼品の提案で自治体を訪問する中、「各地の代表する原料や事業者とも共同して『共通返礼品』として開発できないか」と発案。全農と賛同した8自治体(大分市、豊後高田市、日出町、杵築市、佐伯市、竹田市、国東市、中津市)、8事業者がタッグを組みミートクレストの開発チームが発案から約10カ月の試行錯誤を経て完成した。
商品名は「おおいたの恵みハンバーグ」。ハンバーグの原材料に県産牛(豊後高田市)、豚肉(日出町)、茶粉末(杵築市)、塩(佐伯市)。デミグラスソースにはトマト(竹田市)、バジルペースト(国東市)を使用。ミートクレスト(大分市)、田中醤油(しょうゆ)(中津市)は加工を担当した。
会の冒頭、全農の田代隆副本部長は「8つの自治体での共通返礼品は全国初の取り組み。大分県産農産物の認知度向上と生産者の所得向上、地域振興につながるよう貢献したい」とあいさつ。清田社長が商品説明した後、参加者約30人に試食品が配られると、各自治体担当者から「おいしい。大分の魅力を発信できる」という声が聞かれた。
全農の河野保隆調査役は「皆さまの協力で相乗効果が生まれ、おいしいハンバーグが完成した。各地が盛り上がり生産者にも購入者にも喜ばれる良い商品になれば」と期待を込める。
同商品は8つの自治体が提携する各ふるさと納税サイトで順次、リターン品として使う。そのほか、JA全農の運営する通販サイト「JAタウン」、海と山のマーケットKAEDEYAで12月中旬頃、販売を始める。価格は1個500円を予定。