大分で11月8日、「第35回大分国際車いすマラソン大会」が開かれる。
1981年の”国際障害者年”を契機に世界で初めて「車いすだけの国際マラソン大会」として始まった同大会は今年で35回目。アメリカ、スイス、南アフリカなど海外から過去最多の世界18カ国61人、合計19カ国、283人(初出場37人)の選手が参加する。
国内外の「身体に障がいのある方が車いすマラソンを通じて、希望と勇気をもって社会に参加する意欲を喚起するとともに、広く県民が障がいのある方についての関心と理解を深めること」を目的としている。
選手はカーボンやチタン等を使用し、軽量化された「レーサー」と呼ばれる車いすに乗り、県庁前をスタート。大分市営陸上競技場をフィニッシュとする国際陸上競技場連盟公認のコースを走る。身体の状況によりT51クラス、T33/52クラス、T34/53/54の3クラスに分かれる。
11月1日に開かれたニューヨークシティマラソン車いすの部で、世界ランキング1位のエレンスト・ヴァン・ダイク選手が1位、同大会5連覇のマルセル・フグ選手が3位となり、両選手の再戦にも注目が集まる。世界記録保持者、大会記録保持者のハインツ・フライ(スイス)選手など招待選手を含む、世界各国のトップアスリートが多数エントリー。世界記録更新の期待も高まる。
世界的な注目を集める同大会を「さらに魅力のある大会に」と、T34/53/54クラスの賞金額を、1位30万円から100万円、2位15万円から50万円、3位7万円から30万円へ大幅に引き上げると共に、記録更新時に加算するタイムボーナスも増額した。
県福祉保健部の片山さんは「今回は世界記録更新の期待の声も多い。この機会にトップ選手の世界の走りを間近に見て、車いすマラソンに興味を持つ方が増えることで裾野が広がっていけば」と期待を寄せる。
競技は大分県庁前から11時にスタートする。