大分のコンパルホール(大分市府内町1)で3月25日、「アートを活かしたまちづくりシンポジウム」が開かれる。主催は大分市アートを活かしたまちづくり推進会議。
異文化を受け入れてきた歴史を持つ大分市で、「見たことのない街の機能を生かした大分らしいアートフェスティバルを」と、2015年7月に実際に使用しているトイレを利用したアートイベント「おおいたトイレンナーレ」を約2カ月にわたり開催するなど、アートを利用した市街地の活性化策を進める同市。
市民や各機関の関係者に、「アートが地域の活性化にもたらす効果、地域資源の発見、再発見の機会となることを知ってもらいたい」と企画した。同市で2018年に開かれる国民文化祭の開催に併せて「大分アートフェスティバル(仮称)」の計画も進めているという。
シンポジウムは2部制で、1部では横浜市職員としてコンテンポラリーダンスフェスティバルヨコハマアートウェーブの企画制作や横浜トリエンナーレなどに携わる鳥取大学地域学部教授の野田邦弘さんによる基調講演「アートフェスティバルが地域にもたらしたレガシー」を開催するほか、別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」を企画開催するBEPPU PROJECTの山出淳也代表理事による「大分アートフェスティバル(仮称)」の構想発表、アーティスト鈴木ヒラクさんによるプレゼンテーションなどを予定する。
2部は、山出さんによる実際の事例などを紹介する「アートフェスティバルレポート」を予定している。
市の商工労働観光部・商業にぎわい担当班の河野圭佑さんは「アートを生かしてのまちづくりを、各地の事例で説明を受けながらどんな効果や可能性があるかなど市民や関係者と『共有』することを目的にしている。大分のにぎわい創出を多くの人と考え取り組んでいけるシンポジウムになれば」と期待を寄せる。
開催時間は14時~17時。入場無料。予約・問い合わせ=BEPPU PROJECT(別府市野口元町2、TEL 0977-22-3560)。