
JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)は、衛星データを活用し持続可能な水道事業の実現を支援する水道DXソリューション「宇宙水道局」について、大分県中津市上下水道部における導入事例を「宇宙水道局」の特設サイトで公開したことをお知らせいたします。本導入事例の公開は、佐賀市上下水道局、都城市上下水道局に続く第3弾となります。
大分県の北西部、福岡県との県境に位置する中津市。中津城を中心とする市街地には、今も城下町の面影が残り、歴史と自然が暮らしの身近に息づいています。
このまちの日常を支える水道管路は、総延長約605km。市内を流れる山国川の河川水や地下水が、水道の水源として市民の暮らしを支えています。中津市上下水道部は、長年の漏水調査や管路更新によって、令和3年以降の5年間は93%台の有収率を維持してきました。一方で、その安定した水道を未来へつなぐには、老朽管の維持管理や更新箇所の判断、そして現場を知る職員の経験を次の世代へ引き継ぐことが欠かせません。
こうした課題に向き合うなかで取り入れたのが、天地人が提供している水道DXソリューション「宇宙水道局」でした。直営の修繕班から水道事業に関わり、入庁38年目を迎えた石丸さんに、導入の背景から現在の活用、これからの水道事業への思いを聞きました。
深夜の修繕から積み重ねた経験。高い有収率の先にある課題

昭和63年に技術職として入庁した石丸さんが最初に担当したのは、水道の修繕班でした。当時は漏水が起きれば自分たちで現場へ向かい、自らの手で修理する。最初の3年間は、そうして管路と向き合う日々だったといいます。その後も、浄水場の運転管理、給配水設備の整備、簡易水道事業など、さまざまな立場から水道を支えてきました。
若いころには、深夜から早朝にかけて破損した管の修繕に出向くことも珍しくありませんでした。現在、修繕業務は業者に委託していますが、当時の経験は今も活きています。
「管の材質や状況から、修理の方法をある程度想定できます。漏水が起きたことを伝えるだけでなく、これくらいなら何人でどのくらいの時間で対応できる、と作業の見通しを伝えられる」
業者とのこうしたやり取りにも、現場での経験が役立っています。
中津市の高い有収率も、一朝一夕に実現したものではありません。石丸さんは、職員たちが築いてきた取り組みの積み重ねだと説明します。一方で、従来の調査や管路更新により漏水率が低くなれば、漏水対策だけで大きな数値改善を得ることは難しくなります。
「小さい漏水が多いはずなので、予防保全に向けての体制を考えています。老朽管対策は、取り組んでいかなければならない課題です」
安定供給には、管路以外の課題もあります。令和3年の初頭、中津市は大寒波に見舞われ、管路の凍結による漏水が多数発生。浄水場の供給能力に余裕がないなかで制限給水を経験しました。渇水への備えも欠かせません。日々の漏水対応に加え、耐震化や施設更新を進めながら、将来にわたって水を届けられる状態を守っています。
中津市上下水道部の詳しい取り組み、導入の経緯、業務変化の具体、そして水道事業の未来については、特設サイトの導入事例ページでご覧いただけます。
導入事例ページ
https://suido.tenchijin.co.jp/case-study/article07/
