大分の映画館シネマ5(大分市府内町2、TEL 097-536-4512)で9月19日~25日、磯崎新さんなど建築家を題材にしたドキュメンタリー映画「だれも知らない建築のはなし」が上映された。
日本建築家協会大分地域会のメンバーが主体となり、「この映画は大分で上映しなければならない」と企画。映画では大分県出身の世界的建築家、磯崎新さんが大きく取り上げられるほか、安藤忠雄さん、アメリカの建築家ピーター・アイゼンマンさんなどが出演。インタビュー形式で1970年代から現代に至るまでの日本の建築史を振り返る内容。
監督を務めた石山友美さんは日本女子大学家政学部住居学科で建築を学んだ。磯崎新アトリエに勤務し、「最初の出張が大分だった。大分とは縁を感じる」と石山さん。「大分は磯崎さんの影響か、建築に関係の無い人でも建築家を知っているなど文化的な街と感じる。都市を映画のテーマの一つに設定しており、建築自体が都市と関わり観光の素材にもなっている大分で映画を上映できてうれしい」とも。
関連イベントとして9月24日に開かれた「石山友美監督×菅章館長 トークショー」では、定員80人に対し100人を超える申し込みがあるなど盛況だった。参加者のうち、約半分を建築家やデザイナーが占めた。
同協会で運営を担当した松田周作さんは「上映に至るまでに多くの人が協力してくれた。開催が決まってからも公共施設などが告知に協力してくれたことが本当に良かった。大分にとっても建築家にとっても意義のある上映会とトークショーになった」と振り返った。