大分県立美術館OPAM(大分市寿町2、TEL 097-533-4500)で10月31日、開館記念展vol2「神々の黄昏(たそがれ)」が始まった。
プリツカー賞受賞者の坂茂(ばんしげる)さんが設計し、2015年4月24日に開館した同館。記念展第2弾となる同展は、「神々の黄昏 東西のヴィーナス出会う世紀末、心の景色、西東」と銘打ち、国内外の美術作品約140点を展示する。
メーン展示となる、ウィーン美術史美術館付属、オーストリア演劇博物館所蔵のグスタフ・クリムト作「ヌーダ・ヴェリタス」は九州初公開。宇佐天福寺に残る奈良から平安時代の木彫仏(大分のヴィーナス)などと関連づけ、時代・地域・分野を超えた出会いを果たす「大分の美、ビーナスへの憧れ」をドラマチックに演出する趣向を展開するという。
新見隆館長は「クリムトと大分のビーナスが混じり合って展開する、魑魅魍魎(ちみもうりょう)、百鬼夜行、跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)、空前絶後の展覧会。趣向をお楽しみいただきたい」と力を込める。
オーストリア演劇博物館トーマス・トラビッチュ館長は「クリムト作品の単独展示はヨーロッパ以外では初の試みになる。神聖な物として大切に扱っていた所蔵品のヌーダ・ヴェリタスを皆さまに紹介できるのを誇らしく感じる」と話す。
期間中、国際シンポジウムや宇佐神宮などでのワークショップ、ピアノコンサートなどのイベントも予定している。
開館時間は10時~19時(金曜・土曜は20時まで)。チケット料金は、一般=1,200円、大学・高校生=800円、中学・小学生=600円。1月24日まで。