大分で10月30日、「第36回大分国際車いすマラソン大会」が開かれる。
「身体に障がいのある方が車いすマラソンを通じて希望と勇気を持って社会に参加する意欲を喚起するとともに、広く県民が障がいのある方についての関心と理解を深めること」を目的とする同大会。1981年の「国際障害者年」を契機に、世界で初めて「車いすだけの国際マラソン大会」として始まり今年で36回目。国内のほか米国、ポルトガル、南アフリカなど海外16カ国57人を加え、計259人が参加する。
選手はカーボンやチタンなどを使い軽量化された「レーサー」と呼ばれる車いすに乗り、県庁前をスタート。大分市営陸上競技場をフィニッシュとする国際陸上競技場連盟公認のコースを走る。障がいの状況によりT51クラス、T33/52クラス、T34/53/54の3クラスに分かれる。
注目は大会6連覇中でリオデジャネイロパラリンピックの車いすマラソン金メダリスト、マルセル・フグ選手(スイス、国際パラリンピック委員会世界ランキング1位)と、同ランキング1位のエレンスト・ヴァン・ダイク選手(南アフリカ)。今大会から、気温上昇による体への負担を軽減するためスタートを1時間早くする。
県福祉保健部の広瀬さんは「今回はスタート時間を早めることもあり、世界記録更新の期待も高い。大会始まって以来初のテレビ中継も決まり、感動の瞬間を多くの人と共有できるようになった。車いすマラソンに興味を持ってもらう良い機会になれば」と期待を寄せる。
開会式は29日16時から、大分市のガレリア竹町ドーム広場で行われる。競技は30日、大分県庁前を10時にスタートする。