大分市中心部の商業施設「大分フォーラス」(大分市中央町1)が2月26日、老朽化などによるビルの建て替えのため、閉店した。
地上8階、地下1階に41店のテナントが入る同施設。最終日には、10時の開店から各店に大勢の客が詰め掛けた。24年間にわたり若者に親しまれた同施設の吉崎真館長は「駅ビル開業などでにぎわい、中心部の活性化策を共に進める中での閉店は建て替えといえど心苦しい」と話す。
大分フォーラスは1973(昭和48)年に総合スーパー「ジャスコ」として開業。1993年に大分フォーラスに業態を変更した。ジャスコ時代から数えると約44年たつ。
20時から営業終了後に閉店セレモニーでは、従業員約100人が玄関前に整列。吉崎館長が「来店者や多くのお客さまらに支えられ営業を続けられた。地域の皆さんの長らくのご愛顧、ありがとうございました」と頭を下げた。シャッターが静かに下ろされ、残った買い物客や関係者ら約700人が見守る中、「ありがとう」の歓声とともに幕を閉じた。
閉店を見届けた臼杵市の安藤ゆかりさん(41)は「高校生時代によく通った。最近は来店も少なくなっていたが思い出の施設が無くなるのは寂しい」と話す。
建て替え後のビルは2019年春には新商業施設「大分オーパ」(仮称)として開業予定。新施設では「飲食を含めたライフスタイル提案型施設を目指す」と吉崎館長は話す。