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大分県のeスポーツチーム「花天月地」3部門に 世界目指す「腕自慢」集結

「花天月地」のメンバー(右から西村会長、佐藤さん、石田さん、後藤さん、林さん、大久保さん)

「花天月地」のメンバー(右から西村会長、佐藤さん、石田さん、後藤さん、林さん、大久保さん)

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 大分県eスポーツ協会(西村滉兼会長)のプロを目指すチーム「花天月地(かてんげっち)」が始動して1カ月がたった。登録数は3部門のプレーヤーに広報担当1人を加えた22人までに拡大。全国レベルの腕自慢が「大分から世界へ」を合言葉に活動の熱を高めている。

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 西村会長以下、選手7人で7月14日から本格的に始動。対戦会や交流会のほか、イベントや冠大会などを開催する傍らで、県内外の優秀プレーヤーをスカウトするなどしてチーム作りを進めて来た。8月16日現在、ゲームタイトルごとに「コール・オブ・デューティー(COD)」「スプラトゥーン2」「レインボーシックス・シージ」の3部門を設置。登録選手はそれぞれ、7人、4人、10人となっている。

 ゲームはいずれも対戦型のシューティングゲームで、大会では主にチーム戦で争われる。「コール―」部門は9月15日の全国大会に出場予定。「スプラ―」部門は「第4回スプラトゥーン甲子園 地区大会」にエントリーしている。

 「コール―」部門のリーダーは「夜一」の名前で活動する中津市の会社員・石田祐二さん(39)。全世界で数百万人はいるとされるプレーヤーの中で上位1400位という腕を持つ。「ファミコン世代」で子どもの頃に熱中したゲームからは離れていたが、大人になってから出合ったゲームの完成度の高さや奥深さに驚き、趣味として始めたという。「師匠は20歳年下の高校生だった。年齢、性別、国籍などの差別がないeスポーツだからできること。自分が活躍することで年齢の壁がないということを証明したい」と強調する。

 「スプラ―」部門は由布市の会社員・後藤蓮さん(20)がまとめている。「リーさん」の名で関東大会優勝、全国大会ベスト8という実績がある。メンバーの大分市の会社員・林大晴さん(22)は「884ES」さんとして活躍。国内で25位という「圧倒的なスキル」(後藤さん)で戦力として期待されている。プロチーム参加について2人は「地元・大分」にこだわったという。西村会長(39)の呼び掛けに「東京でも大阪でもなく、大分からという部分に共感してすぐに連絡を取った」と声をそろえる。

 「レインボー―」部門は大分大の学生・佐藤将彦さん(19)さんが率いる。佐藤さん自身が「Ruma」さんとして作っているチーム「Gaming Epic」ごと花天月地に加わった。全国ベスト8の力量があり、「他の団体スポーツと一緒でチームの連携が取れないと結果は出ない。勝ち進むことで大分県とeスポーツの地名度を上げたい」と意気盛ん。

 チームの広告塔として広報部門に大分市の大久保文花さん(20)が加わった。登録名は「あぴ」さん。「部門を超えていろいろなイベントに参加できるのがうれしいし、楽しい。人の輪を作ることでPRに貢献したい」と笑顔を見せる。8月5日に開いた協会杯大会には「スプラ―」部門と共に参加。チームをアピールして花天月地ファンの拡大に貢献した。

 国内では、今年1月には本格的普及を目指す日本eスポーツ連合(JeSU)が設立され、アジア大会やオリンピックの正式種目への採用を視野に入れた活動を展開している。賞金や版権への懸念がある中で、プロを目指すチームも各地で次々と生まれ、eスポーツの歴史が動き始めている。大分でも西村会長の下、民間の足元からの活動が根付きつつある。「まずは各部門がそれぞれの大会で結果を残すことを目標としたい。想像以上のスキルを持つ選手が集まったので期待している。一つずつ積み重ねていくことで、次世代が夢や希望を持てる大分のチームが花開くと思う」と意気込む。

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