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大分発、「LINE」スタンプ制作2万個突破 障がい者スタッフと共に

「今後も多くの人にやりがいを」と語る今長社長

「今後も多くの人にやりがいを」と語る今長社長

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 大分市の「Exist Japan(イグジストジャパン)」(大分市末広町1、TEL 050-5892-0368)のオリジナル「LINE」スタンプ制作サービス「Hapi Sta!(ハピスタ)」の累計制作数が3月7日、2万個を突破した。作業に携わるのは心に不安を抱える障がい者。今長学社長(36)は「今後も彼らにやりがいを提供し続けたい」と意気込んでいる。

スタッフと「LINE」スタンプを制作する今長社長

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 「ハピスタ」は個人やペットの写真に希望のせりふを付けたスタンプを制作するサービスで、2017年1月にスタート。同類のサービスの中では全国でも先駆け的存在で、2年をかけて着実に数字を積み重ねてきた。今長社長は「制作数はおそらく日本一。2万個の報もうれしいが、数字は結果であり通過点。目的は仕事創出と自立支援」と気を引き締める。

 障がい者支援施設のNPO法人I.win(別府市)と連携して展開。スタッフは同NPOの利用者で、現在は30~40代の男性2人、女性4人が別府市の専用スペースで制作に携わっている。

 画像を切り抜く作業、全体のデザイン、依頼者とのやりとりなど、役割を決めて担当。「際立った集中力や飛び抜けた創造性。それぞれが健常者にはない『強み』を持っている。そこを生かしてあげたい」と今長社長。制作を目的とする一つの社会を形成することで通ってくるのを楽しみにするスタッフも増えたという。

 仕事量を増やそうと全国のゆるキャラをスタンプ化して販売する取り組みも開始。手始めに大分のPRも兼ねて昨年12月に別府市の公式キャラクター「べっぴょん」、2月には大分県の観光PRキャッチフレーズ「おんせん県おおいた」をアピールする湯おけのロゴマークをスタンプにした。

 一つの区切りを迎え、来期に向けては販路の拡大を視野に入れる。「まだまだサービスそのものを知られていない。国内はもちろん、LINEの盛んな台湾など海外の市場にも目を向けたい」と今長社長。「仕事量を増やし、スタッフを増やすことが、多くの人たちに手を差し伸べることになる」と決意も新たにしている。

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