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「一流プレー」を下から演出 ラグビーW杯大分会場に「ハイブリッド芝」お目見え

「一流プレー」を下から演出 昭和電工ドーム大分にお目見えしたハイブリッド芝

「一流プレー」を下から演出 昭和電工ドーム大分にお目見えしたハイブリッド芝

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 ラグビーワールドカップ2019日本大会の大分会場となる「昭和電工ドーム大分」(大分市横尾)で現在、天然芝と人工芝を組み合わせた「ハイブリッド芝」の敷設工事が進んでいる。大分県公園・生活排水課では「芝の状態はかなり良い。一流の選手に一流のプレーを」と下からのバックアップに余念がない。

厚さ45ミリの「ハイブリッド芝」

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 県では2017(平成29)年11月、大分での5試合開催が決まった直後、耐久性の高さを見越してハイブリッド芝の強度テストを実施。スクラムなど激しいプレーに耐え得るとして昨年2月に導入を決定した。総工費は約2億8,000万円。今大会では大分市のほか、釜石市、東京都、横浜市、神戸市もハイブリッド芝を採用している。

 大分会場は天然芝(ティフトン)に5%以内の人工芝(ポリエチレン)を組み合わせた「カーペット式」を採用。土に溶ける糸と人工繊維を編み込んだ布の上で天然芝を育てるタイプで、芝の根が繊維に絡みつくことで強度が増すという。

 三重県鈴鹿市の専用ほ場で2年かけて育てた芝を使う。カーペット1枚は、幅1.2メートル、長さ8メートル、厚さ45ミリで、重さは約700キロ。毎日、一日に敷く約100枚だけを切り出してロール状にし、保冷トラック6台で24時間かけて大分まで運ぶ。当初は日照不足などで育成を不安視する声もあったが、「日照不足が解消し、現在は立派な状態に育っている」と同課。

 ハイブリッド芝はプレーゾーンの約7600平方メートルにカーペット約800枚敷き詰める。インゴールを含めた周囲には天然芝(約2800平方メートル)、その外側に人工芝(約7300平方メートル)を敷き、グラウンド部分すべてを緑に染めるという。

 8月中旬に天然芝の撤去や整地作業などを行い、9月2日から芝の敷設工事が始まった。4日の時点で全体の約3分の1に緑のカーペットが敷き詰められている。

 敷き始め直後で色むらがあったり、継ぎはぎ部分が見えたりするが「芝は毎日2、3ミリは伸びる。3週間で緑一色に染まり境目も分からなくなる」と同課。工事は9月10日に終える予定で、その後は散水や送風、育成用のナトリウム灯の照射などで管理する。三村一課長は「まずは10月1日の公式練習に合わせて最高の状態に持っていきたい」と意気込んでいる。

 大分会場では10月2日から20日までの間に予選のプール戦3試合と準々決勝2試合を行う。試合数は東京の8、横浜の7に次いで3番目に多い。

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