戦争体験継承のための展示企画「平和を考える市民の広場」が8月4日、別府市美術館(別府市野口原)で始まった。原子爆弾による被害や恐ろしさを伝えるパネルを展示しているほか、戦中戦後の別府を紹介する写真をスライドで上映している。
別府市教育委員会(社会教育課、TEL 0977-21-1587)の主催。戦後75年を迎えるに当たり、平和学習のきっかけにしてもらおうと企画した。
「原爆と人間展」では、爆弾投下で一変した広島や長崎の風景、立ちすくむ孤児、一瞬で溶けたとされる一升瓶の写真などを展示。「高校生が描いたヒロシマ」では、広島市立基町高生徒らが被爆者の証言を基に描いた絵をスライド動画にして上映している。
戦時中の別府を伝える「べっぷ 平和を想(おも)う」のコーナーでは、温泉観光都市から傷痍(しょうい)兵を迎え入れる療養都市へと転換する過程を、40点以上の写真と映像で紹介している。
同課の宮原宏一郎さん(40)は「戦争下の様子を知り、受け継いでいってもらいたい。平和についてあらためて考えてもらえれば」と話している。
開場時間は10時~17時。月曜定休。入場無料。今月16日まで。