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大分東明が劇的V2で花園へ 大分舞鶴との熱戦制す 高校ラグビー大分県予選

全員で勝利を喜ぶ大分東明高ラグビー部

全員で勝利を喜ぶ大分東明高ラグビー部

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 第100回全国高校ラグビーフットボール大会大分県予選(県高体連など主催)の決勝戦が11月8日、大分市営陸上競技場で行われ、大分東明が大分舞鶴に31-29で競り勝ち、2年連続2回目の花園出場を決めた。準優勝の舞鶴は、九州ブロック代表決定戦で花園出場を目指す。

タックルを受けながら突進する大分東明の選手

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 前半9分に舞鶴がペナルティーゴールで先制。その後両チームはトライを2本ずつ決めるなどして、東明は14ー15で折り返した。後半開始1分に舞鶴がトライとゴールで突き放すと、東明は6分、9分と連続トライとゴールで逆転。舞鶴も26分にトライとゴールで29-28と再度逆転したが、東明が終了間際にペナルティーゴールを決め、土壇場でひっくり返した。

 5年連続で同じ顔合わせとなった決勝戦。昨年、それまで33年連続で優勝していた舞鶴の牙城を崩した東明が「王者」のプレッシャーに打ち勝った。

 風上に立った前半。キックを多用する形で仕掛けたが、途切れがちのプレーにリズムが合わない。ラインアウトを3本取られ反則も重なるなどして苦しい試合運びとなった。宮川博登主将(3年)は「チャレンジャーのつもりでプレーしていたが、負けられないという見えない重圧を感じていた。舞鶴の(優勝を)取り返そうとする鬼気迫るプレーも想像していた以上だった」と振り返った。

 ハーフタイムで白田誠明監督(44)から「もっと自分たちのプレーで試合を動かそう」との声を受けるとパスと突進を重ねるスタイルにチェンジ。連続トライで逆転に成功した。残り4分となった時点で再びリードされたが「自分たちの形で押せていたので焦りはなかった」と宮川主将。終了間際に舞鶴ゴール前まで押し込み、ペナルティーを誘うと選手とベンチ全員が雄叫びを上げてガッツポーズ。熱戦にピリオドを打つPGをもぎ取った。

 トレーニングと試合で成長する喜びを実感する「エンジョイラグビー」が原点。フィジー人留学生の加入でチームに明るさとスキルが浸透したことで一つの形となった。ライバルとの決勝戦でフィフティーンはあらためて「自分たちのラグビー」を確認。白田監督は「耐えてしのんで勝てたことが大きい。我慢の利くチームに成長した」と喜んだ。

 全国大会は12月27日から東大阪市の花園ラグビー場で始まる。初の花園となった昨年は1回戦で飯田(長野)に35-0で勝ったが、2回戦の常翔学園(大阪)戦は5-83で敗れた。白田監督は「まだ力は足りないが、コロナ禍で公式戦ができない中で緊張感を持った決勝を戦えたのはアドバンテージ。戦術、フィジカル、フィットネスを再確認し、大分の代表として責任感を持って臨みたい」と話す。宮川主将は「昨年の花園経験値がある分、今年は緊張せずに戦える。もちろん目標はベスト8」と聖地での活躍を誓う。

 全国大会は第100回を記念し、従来の51校に北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州のブロック代表と愛知、埼玉、福岡各1チームの12チームを加えた63校で開催する。各ブロック代表の座は都道府県予選2位のチームで争う。舞鶴が出場する九州ブロック代表決定戦は11月20日から湯布院スポーツセンターで開かれる。

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