大分市出身の漫画家「夜宵草(やよいそう)」さんの作品を使ったポスターなどを展示し、コロナ禍で苦境に立つ商店街を盛り上げる「ストリート漫画展」が3月1日、大分市中心街のガレリア竹町とセントポルタ中央町で始まった。
大分都心まちづくり委員会の主催。テーマは「商店街から笑顔を。心和む漫画巡り」。両商店街のアーケードに大型タペストリーを飾り、ガレリア竹町では作品のストーリーをたどれるように「歩き読み漫画ポスター」を隣り合う柱に連続して掲示。回遊しながら夜宵草さんの世界を楽しめる形にした。
夜宵草さんは大分市出身。大分上野丘高卒。同校をモチーフとした「ReLIFE」は登場人物に県内のJRの駅名を付けるなど大分愛が詰まった作品。コミック累計200万部を超える人気で、アニメや映画にもなった。現在は漫画アプリ「comico(コミコ)」で「ブルーハーツ」を連載している。今回は新型コロナウイルスの影響を受ける地元商店街を応援しようと、両作品の一部や描き下ろしのイラストを無償で提供した。
タペストリーは縦型(3×2メートル)4種と横型(1.2×4.5メートル)2種で、ポスターは「ReLIFE」(1~15)、「ブルーハーツ」(1~5)のほか水彩画など26種。描き下ろしイラストを使用したタペストリーとポスターには「大変な時ですが みなさんの協力でまた日常が訪れますように。」のメッセージと、「LOVE大分」「大分から元気を!」の応援ワードを添えている。
実行委では展示内容を撮影した動画を5日にウェブ上で公開する予定。セントポルタ中央町のモニター20台でも放映する。イベントに合わせ、ジュンク堂書店大分店(中央町2)では「夜宵草」コーナーを設置している。
市中央町商店街振興組合の太田和幸事務局長は「通学、通勤、散歩、買い物、雨の日などさまざまな切り口で観賞できる新しい形のイベント。感染防止対策も徹底しているので、安心して漫画巡りを楽しんでほしい」と呼び掛ける。
今月14日まで。