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大分市に保護猫観賞カフェ「かぎのしっぽ」 「幸せ」の空間で厳選メニュー、譲渡会も

ガラス越しに猫を観賞できる「かぎのしっぽ」

ガラス越しに猫を観賞できる「かぎのしっぽ」

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 ガラス越しに、保護した猫を観賞できるカフェ「かぎのしっぽ SAKURAZAKA Café」(大分市希望が丘1、TEL 097-579-6234)が7月10日、大分市の住宅街にオープンした。捨て猫問題の解決と障がい者の就労支援を融合させた新しい取り組みで、素材にこだわった飲食メニューを提供するほか、月1回の譲渡会も開く。

「かぎのしっぽ」のデミオムライスとランチプレート

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 大分市内で福祉施設を運営する首藤和彦さん(50)が手掛ける独自プロジェクトの一環。運営会社「CFC」を立ち上げ、「就労継続支援B型 ワークプレイスbホープ」の1階に「保護猫譲渡型観賞カフェ」として開設した。

 入り口側の面をガラス張りにした明るい作りが特徴。席数は店内、テラス合わせて31席。カフェエリアに隣接する形で約30平方メートルの観賞ルーム「ニャンコ希望が丘」を設置した。ルーム前にはカウンター席を配置。猫の写真の裏に名前、年齢、特徴などを書いた「にゃんむすびカード」も置いた。利用者はガラス越しにおよそ20匹の猫が遊んだり寝たりする姿を見ながら飲食を楽しめる。気に入った猫は、月1回の譲渡会を通して引き取ることもできる。

 「何度も足を運んでもらい、地域に愛されるように」と、料理に使う卵、肉、野菜、コメ、パンなどの素材は首藤さん自ら食べ比べて厳選した。パスタ、カレー、サンドイッチ、スイーツなどを提供する。メニューは「こだわりたまごのドレス・ド・デミオムライス」(1,000円)、「ランチプレート」(990円)、「SAKURAZAKA生プリン」(350円)ほか。

 障がい者は猫の飼育、観賞ルームの手入れなどに携わるほか、パソコン業務でカフェメニューやチラシ、コースターなどを作成する。中には小物などを作り、併設するハンドメイド作家用の雑貨ショップで販売する人もいるという。首藤さんは「猫を育てることで表情も柔らかくなった。いずれはホールや料理場でも働けるようになれば」と期待する。

 運営するグループホームの利用者が散歩の帰りに猫を拾ってきたのがきっかけ。次第に保護数が増えてきたことから飼育、譲渡、啓発を視野に「責任ある対応」を形にした。首藤さん自ら、第一種動物取扱業を取得。おおいた動物愛護センターなどの協力を得て不妊・去勢手術を施した猫の譲渡会「にゃんむすび」(毎月第3水曜)も開く。

 「最初に出会った猫のしっぽが縁起が良いとされる鍵型だった」と首藤さん。「猫も、障がい者も、関わる人すべてが幸せになる空間にしたい」

 営業時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は9時~)。水曜定休。譲渡会の第1回は7月21日。

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