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大分市美術館で「堀内誠一」展 絵本やロゴ、多彩な画業振り返る

大分市美術館で始まった「堀内誠一」展

大分市美術館で始まった「堀内誠一」展

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 アートディレクター、デザイナー、絵本作家などとして活躍した堀内誠一さん(1932~87年)の画業を紹介する特別展「堀内誠一 絵の世界」が4月21日、大分市美術館(大分市上野、TEL 097-554-5800)で始まった。

「堀内誠一」展 原画や資料など114点を展示

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 堀内さんは東京出身。大手百貨店の企画部宣伝課でディスプレーやレタリングなどの腕を磨き、1958(昭和33)年に「くろうまブランキー」で絵本作家デビュー。「ぐるんぱのようちえん」「たろう」シリーズなどおよそ60作品を発表し、挿絵作品も数多く残した。1970年代以降はアートディレクターとしても活躍。雑誌「anan」「BRUTUS」「POPEYE」などのロゴを手がけ、ビジュアル系雑誌の可能性を広げた。1974(昭和49)年からパリに移り住み、イラストやエッセーを書くなど多彩な創作活動を展開した。

 同展では原画、資料など114点を展示。「絵を描きたい その創作の原点」「多彩な絵本の世界」「物語を導く 挿絵の世界」「堀内誠一の残したもの」の4章で構成し、大分市出身の洋画家・佐藤敬とのパリ時代の交流を紹介する特別展示コーナーも設けている。

 堀内さんの絵本はそれぞれ筆致や色調が異なり、画材もペン、水彩絵の具、油彩、パステル、クレヨン、マジックインキ、カラートーンなど多様。一つの画風に収まらない多様性が特徴で、第2章ではアンデルセンやグリム童話などの名作、目や骨の仕組みについて紹介する科学分野のオリジナル作品などを紹介している。

 同展担当者は「同じ作者の手によるものとは思えないほどそれぞれの作品が異なる個性を放っている。多様な堀内の才能とその世界を見てほしい」と呼びかける。

 開催時間は10時~18時。観覧料は、一般=1,000円、大学生・高校生=700円、中学生以下無料。6月25日まで。5月8・15・22・29日、6月12・19日は休館。

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