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大分県立美術館で「没後50年福田平八郎」展 写実に基づく日本画の世界紹介

夏の雨が蒸発する空気感をとらえた「雨」

夏の雨が蒸発する空気感をとらえた「雨」

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 大分県立美術館(大分市寿町2、TEL 097-533-4500)3階展示室Bで現在、「没後50年 福田平八郎」が開かれている。同館などの主催、大分経済新聞後援。

「野薔薇」と新発見資料の書簡

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 福田平八郎(1892~1974)は大分市出身の日本画家。豊かな色彩と奇抜な画面構成で独特の装飾を表現したほか、徹底した自然観照により「写実に基づく装飾」という芸術を確立した。

 「手探りの時代」「写実の探究」「鮮やかな転換」「新たな造形表現への挑戦」「自由で豊かな美の世界へ」の5章でコーナーを展開する。前期(6月16日まで)と後期(18日から)で額装など106点を展示。素描や下絵、資料など約40点も併せて紹介している。

 第3回帝展で特選を受賞した代表作の「鯉(こい)」、屋根瓦に染み込んだ夏の雨が蒸発する一瞬の空気感を捉えたという「雨」などを展示。「野薔薇(のばら)」の制作年が現存する福田作品の中で最も古い1913(大正2)年と確認するに至った新発見資料の書簡も並ぶ(前期)。重要文化財の「漣(さざなみ)」の展示は6月28日から。

 開館時間は10時~19時(金曜・土曜は20時まで)。観覧料は、一般=1,400円、大学・高校生=1,000円、中学生以下無料。7月15日まで(6月17日休展)。6月8日と7月6日の14時から学芸員が解説するギャラリートークを行う。

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