大分市を含めた6市のごみを処理する「新環境センター」の起工式が7月23日、整備地の上戸次で行われた。
これまで大分市、臼杵市、竹田市、由布市から排出されたごみは大分市が広域処理し、津久見市と豊後大野市は独自で処理を行ってきたが、それぞれの可燃物処理施設やリサイクル施設が老朽化したため、6市のごみを集約して処理する施設を整備することにした。
「新環境センター整備事業」として大分市が発注。事業主は大分クリーンシステムで、日鉄エンジニアリング、クボタ、西松・梅林・平倉建設工事共同企業体が施工する。工期は2023年7月14日から2027年9月30日。2027年10月に供用を始める予定。
約26ヘクタールの敷地に可燃ごみ処理の「エネルギー回収型廃棄物処理施設」、資源ごみ等の選別処理を行う「マテリアルリサイクル推進施設」を整備する。可燃ごみは大分市、臼杵市、津久見市、竹田市、豊後大野市、由布市、資源ごみは大分市、臼杵市、由布市の排出分を受け入れる。一日当たりの処理能力は、可燃ごみ=690トン、資源ごみ=59.4トン。
ごみを持ち込む「市民搬入用ストックヤード棟」、処理施設で生成した温水や電力などを活用した浴場やプールの余熱利用施設も併設。残った余熱は売電する。市民が集う場所として家具・自転車再生工房、会議室、多目的工房、360度シアターなどを備える環境啓発施設も設ける。
本格的な造成工事の段階に入ったことを受け、起工式を開いた。式典には6市と事業主や施工者の関係者ら約150人が出席。地鎮の儀式を行い、玉串を捧げ、全員で神酒の杯を受けた。
式典後、足立信也大分市長は「6市の安全かつ安定したごみ処理をはじめ、温暖化対策の一環として地球環境に配慮する脱炭素の取り組みや地域活性化の新たな拠点として期待している」とあいさつした。