臼杵市の中心街で2019年に9年ぶりに復活した「ナカマツのかき氷」が8月14日、スペイン料理店「ラ・マンチャ」(臼杵市臼杵、TEL 0972-83-5322)で5年ぶりに「再」復活する。
臼杵の町なかにあった仲松商店の仲松マスヨさん(故人)が、1963(昭和38)年から2010年(平成22)年まで提供していたたかき氷。器からはみ出るほどの盛りと、ふわふわとしたきめの細かさが特徴で「ナカマツのかき氷」として子どもたちから絶大な支持を得ていた。
そのかき氷が2019年8月に一日限定で復活。子どもの頃に通い詰めたという佐藤依理さん、石崎良太さん・恵さん夫妻ら40代の同級生仲間が「仲松商店かき氷復活有志の会」を立ち上げ、実際に使っていたかき氷機を使い、石崎さんの店で当時のままの値段(300円~)で提供した。
当初は翌年以降も実施する予定だったが、コロナ禍で4年連続で中止に。今夏については、新型コロナウイルスが5類に移行されて1年以上が経過し、「もう一度食べたい」という多くの声があったことから再度、復活させることにした。
メニューは今回も「いちご」「オレンヂ」「宇治」「みぞれ」が300円。「金時」「ミルク」がけは50円増し、「ミルク金時」がけは100円増し。材料の高騰から赤字のメニューもあるというが全て据え置いた。提供予定数は400杯。
マスヨさんの息子から指導を受けたという佐藤さんがかき氷機のレバーを握る。「モーターの調子は良い。削り刃を固定するネジ部分が安定しないが、細かく何度も調整しながら削っていく」と意気込む。恵さんは「佐藤さんの腕はすでに職人の域。もちろん完全にナカマツを再現できているものしか提供しない」と笑う。
当時使用していた器とスプーンを用意。仲松商店の店内にあった木製の長椅子や貼られていたポスターなども調達した。石崎さんは「地域を盛り上げたい。当時を懐かしむ地元の人はもちろん、ナカマツを知らない市外の人や観光客にも懐かしの一杯を味わってほしい」と話す。
開場時間は11時~18時。