別府大学が4月に開設する看護学部の実習・研究室棟の竣工式が2月3日、国立病院機構別府医療センター(別府市内竈)の敷地内にある現地で開かれた。
神事には関係者ら約60人が出席。同大の二宮滋夫理事長や村中陽子看護学部設置準備室長らが玉串をささげ、神酒で祝杯を挙げた。
実習・研究室棟(2号館)は鉄筋コンクリート造り地上4階建てで、延べ床面積は3266平方メートル。1階にホールと図書室、2、3階にシミュレーションルーム、4階に研究室を備える。昨年4月から工事していた。
隣接する別府医療センター付属大分中央看護学校(3月閉校)の施設も改修し、9月から活用する。教育実習棟(1号館)として教室とシミュレーションルームなどを設置。実習・研究室棟と合わせて亀川キャンパスとする。東九州エリアの私立4年生大学で看護学部の設置は初。
同学部では「シミュレーション教育」に注力。患者に模した人型の「高機能シミュレーター」を導入し、脈拍数低下など、臨床現場で起こりうる変化と同様の状況を出現させることで、対応する学生の判断力と実践力を磨くという。
実習・研究室棟2階にベッド22台を設置できる基礎看護学シミュレーションルーム、3階に居間に風呂やトイレを備えた地域・在宅/老年介護学シミュレーションルームなどを設置。教育実習棟にも母性・小児、成人、精神・公衆衛生のシミュレーションルームを設け、それぞれの看護領域で学年や科目に応じたカリキュラムを組む。
このほか別府医療センターとも連携。看護実習や医師による講義などで「タイムリーな現場の知識の吸収」を目指すという。
看護学部は、2024年8月29日付けで文部科学省の認可を受けて設置。看護学科の定員は推薦・一般受験合わせて80人。準備室の本松美和子室長補佐は「県内で学びたいと考えている生徒や親も多い。地域医療に貢献できる看護師を育てたい」と話す。