今秋にリニューアルオープンし、初めての年末を迎える「べっぷ駅市場」。活気あふれる空間に正月用の食材や縁起物が並んでいる。
「職人工房 味一匠」の魚のすり身コロッケ「ぎょろりん」は正月用にも人気
魚の干物や珍味などを取りそろえる「高橋商店(ひものやワコー)」の店先には、数の子や黒豆、紅白のかまぼこなどが並ぶ。干物やサケの切り身などを年末年始の贈答用に買い求める客も多いという。「干物女将」を名乗る高橋磨由美さんは「建物は新しくなったけど人は変わらない。値段も据え置きで頑張る」と意気込む。
惣菜などを扱う「職人工房 味一匠」は、地元客が7割という地域の人気店。代表の大久保毅さんは「お客さんから直接感想をもらい、そのまま商品に活かすことができるのが市場の魅力」と話す。正月向けの売れ筋は魚のすり身を使ったコロッケ「別府ぎょろりん」(5個入り380円)で、紅生姜天、ねぎ天、ごぼう天なども土産用に買われていくという。
「松田生花店」でも年始向け花々を販売。松、梅、南天、しめ飾りなどのほか、店主の松田まゆみさんが作る正月用アレンジフラワー(1,000~5,000円)なども並ぶ。創業56年という老舗で「これまで一緒に高架下で頑張ってきたみんなと続けていきたい」と新年に向けて思いも新た。
「丸栄鮮魚」では例年、刺身の盛り合わせへの注文が殺到する。今年も県産のヒラメ、カボスぶり、伊勢海老などを扱うほか、とらふぐセットも用意。店先には当日売り用のタコやナマコも並べる。店を切り盛りする安田愛さんは「関アジ、関サバ、佐伯市特産のヒオウギ貝など地元の海鮮を味わってほしい。予約は早めに」と呼びかける。
1月1日・2日は全店休業。年末年始の各店の営業予定はべっぷ駅市場のインスタグラムで確認できる。
「べっぷ駅市場」は、1966年の駅高架化時に整備された長さ約200メートルの商店街。老朽化が進んでいたことから全面改修工事を行い、10月1日に1期区画がオープンした。