大分・日出町で5月15日、「城下(しろした)かれい祭り」が始まった。
地域の特産品「マコガレイ」が旬の時期に開かれる同イベントは今年で30回目。記念前夜祭シンポジウムでは総合地球環境学研究所の谷口真人さん、京都大学地球熱学研究施設の大沢信二さんらが数年前から調査している日出沖海底湧き水の科学的調査などを発表した。
市農林水産課の笠置さんは「城下かれいがおいしいと言われるメカニズムを、調査結果を基にまずは地域の人に知ってもらいたい」と話す。
「城下かれい」は日出町の城下、別府湾岸で捕獲されるマコガレイを指し、海中から清水が湧き出る汽水域に生息する城下かれいは「泥臭さが無く、味は淡泊で上品」として知られる。
同イベントの呼び物の一つである「城下かれいミニ懐石賞味会」は、16日=170食、17日=200食の計370食を当日限定で先着順に販売する。価格は1食=2,500円。
期間中、別府湾から日出町を一望する「漁船遊覧ツアー」(小中学生300円、高校生以上500円)、昨年特に人気を集めた「魚のつかみ捕り」(5歳以上小学生以下対象、参加費300円)、城下かれいの稚魚放流、日出城周辺の歴史に触れる街歩き「歴史散策ミニツアー」を展開するほか、深見記念館では同祭の30年間を振りかえるパネル展示や映像放映などを開く。
16日は20時から、約5000発を打ち上げる花火大会も予定している。
商工観光課の安田恵さんは「通常よりも割安で『城下かれい』を楽しむことができる。日出町の特産品を堪能し町の散策なども楽しんでほしい。夜は各店が腕を振るう本格的城下かれい料理を楽しめる『限定特別賞味会』もお薦め。花火と一緒に海の幸、歴史の逸話が招く日出を体感してほしい」と呼び掛ける。
オープニングイベントは16日10時~。