大分市中戸次の大南大橋下の大野川河川敷で11月14日、「第11回大野川合戦まつり」が開かれる。

　歴史的な出来事を後世に伝えるとともに、祭りを地域復興の目玉として「青少年に夢を、ふるさと大南に輝きを！」をキャッチフレーズに始まった同イベント。大南地区の自治会、大分商工会議所大南支所、各種団体、企業などでつくる実行委員会が主催し、今年で11回目。

　戦国時代、大友・四国連合軍と島津軍が壮烈な戦いを繰り広げた「戸次（へつぎ）川の戦い」をテーマに開く。「武者修行」や騎馬隊、鉄砲隊、弓矢隊による合戦さながらの「大野川合戦絵巻」、流鏑馬などが行われ、前回の来場者数は延べ4万5000人を記録した。

「戸次川の戦い」は九州征伐の緒戦として鶴賀城の麓、戸次川原で長宗我部・十河・仙石3大名の連合軍に大友軍を加えた6000余と島津軍25000が激突した戦い。多勢に無勢の戦いの中数千の戦死者を出した末、連合軍が大敗した。

　合戦の舞台となった戸次川原で開会式を予定、騎馬疾走（13時30分～）、武者行列（15時30分～）、数々の郷土芸能や合戦さながらの「大野川合戦絵巻」を予定するほか、地元の特産品や食を楽しむ「大南市場」など路面店約40店が軒を連ねる予定。

　竹中駅をスタートし中判田駅をゴールにした「戸次の歴史と町並みに触れるのんびりウオーキング」も同時開催する。

　歌手の南こうせつさんの兄で大分市竹中の曹洞宗勝光の住職、南慧昭（えしょう）さん、森進一郎さんが出演するフォークコンサート（12時30分～）や、合戦の要素を取り入れた「合戦YOSAKOI」（16時20分～）を8チームが演舞するなど多様な催しを予定する。ラストには戦死者への慰霊を込めた花火を約20分、打ち上げる。

　関連イベントとして15日、市内竹中の天面山山頂付近で行われる「天面陣」では神楽大会、餅つき大会、絶叫大会などの催しを用意し、戸次本町ではフリーマーケットを開くほか抹茶菓子を振る舞う。「よいやかがり火」では、町並み保存の帆足本家酒造蔵を中心に幻想的竹灯籠やコンサートを予定。

　竹中駅をスタートし中判田駅をゴールにした「戸次の歴史と町並みに触れるのんびりウオーキング」も同時開催する。

　実行委員会事務局長の清松さんは「鉄砲隊が演舞し騎馬疾走する。200人が甲冑（かっちゅう」姿で戦国時代の合戦の再現は迫力満点。運営側も楽しみ」と期待を寄せる。

　開催時間は10時～20時。小雨決行。