別府ビーコンプラザ(別府市山の手町12)で11月25日・26日、温泉の魅力と可能性を探る「別府ONSENアカデミア」が開かれる。
温泉を主軸とした観光事業に力を入れる自治体が集まり、地域資源の温泉を守りその魅力を検証し、新たな可能性を全国や世界に向けて発信する同シンポジウムは今年で2回目。「スポーツと健康」をテーマに2日間、講演会や分科会、全体会議などを行う。
25日は9時から国際会議室で「子どもと女性のスポーツアカデミア」と題し、講演会とパネルディスカッションを行う。13時からレセプションホールで開会式を行った後、13時30分から英国バース市前市長のポール・クロッスリーさんが、18世紀からの温泉保養地であるバースについて、「湯~園地計画」の総合監修を務めた清川進也さんが地方創生について講演する。
15時からは3会場に分かれて「温泉入浴によるアスリートのリカバリーとパフォーマンスの向上」「温泉とアクティブシニア層の健康増進」「温泉の町別府における障がい者スポーツの現状と今後の展望」をテーマに分科会を行う。分科会では、障がい者陸上競技の中西麻耶選手や女子サッカーの川澄奈穂美選手らが事前に温泉入浴モニターとして調査したデータ結果を基に温泉の効果を科学的に検証する。
26日は9時からレセプションホールで、鈴木大地スポーツ庁長官による「スポーツが担う新たなまちづくり」講演、10時から国際会議室でメインイベントの「温泉会議」を開き、13時からの特別講演「六郷満山開山1300年を迎えて」でシンポジウムを締めくくる。
「温泉会議」には、北海道弟子屈町・ニセコ町、神奈川県箱根町、福井県あわら市、静岡県熱海市、山口県長門市、熊本県阿蘇市の7自治体から首長が参加。大分市の佐藤樹一郎市長とともにパネリストを務める。ホスト役の長野恭紘別府市長がコーディネーターとなり、各分科会の報告を受け、温泉の健康増進効果や観光との結び付き、インバウンド対応などについて議論を交わす。
別府市観光課の柏本文俊さんは「より効果的な入浴方法などが分かる科学的なデータを用意した。温泉や入浴を再考するには良い機会。分科会も講演会も温泉会議も入場無料なので、当日ぶらりと立ち寄ってもらえれば」と来場を呼び掛ける。
入場無料。