大分城址公園(大分市荷揚町4)で12月23日、江戸時代に焼失した府内城の再現イルミネーションの試験点灯が始まった。
大分市が2017年2月に策定した「大分城址公園整備・活用基本計画」の一環として開かれる同イベント。府内城の存在を際立たせることで同公園の魅力を広く発信し、歴史と文化の観光拠点として整備する目的で実施する。
大分市都市計画部まちなみ企画課によると、江戸幕府が作らせたといわれる「豊後府内城之絵図」などを参考に、現存する土台部分横の敷地に仮想天守を建設。11月10日に着工し、約1カ月半をかけて金属製パイプで四層構造の天守の骨組みを造り、LED照明約7万球を張り巡らせた。高さは土台10メートルと天守部分19メートルの29メートル、正面から見た横幅約25メートル、縦幅は約23メートル。屋根にはしゃちほこを模した飾りをあしらった。
23日は17時にタイマーによる点灯が始まり、約270年ぶりの勇姿が大分の夜空に現れた。試験点灯は、本番と同様に5時間点灯した際の状況を確認するもので、26日までの4日間、17時~22時の間で実施する。
同イルミネーションは2018年1月26日~28日に大分大学などで開かれる「エンジン01文化戦略会議オープンカレッジ」に合わせて実施する予定だったが、クリスマス、バレンタインデーに合わせて開催期間を拡大した。同市は「このイベントをきっかけに府内城のことをよく知ってもらい、整備の目的や意義を確かめてもらえれば」と期待を寄せる。
イルミネーションの点灯期間は12月27日~2018年2月14日まで。期間中毎日17時~22時まで点灯する。27日は17時20分から点灯式を行い、来場者に豚汁や茶を無料で振る舞う。