国宝臼杵石仏(臼杵市深田)観覧券販売所前で12月31日、「国宝臼杵石仏年越しイベント」が開かれる。主催は同市観光情報協会(TEL 0972-64-7130) 。
2004年に始まった同イベントは今年で14回目。年をまたいで、くじ引き大会、振る舞い酒などを実施するほか、大みそかの23時30分から日付が変わった後の1時30分まで、石仏観覧を無料とする。同協会によると「毎年、市民のほか帰省者や観光客ら約300人が訪れる。夜の石仏を観覧できるのは8月最終週の火祭りと本イベントのみなので、そのことを知っている常連やファンの姿も多い」という。
当日は22時30分ごろから、同協会職員らが参道沿いにたいまつ約400個、石仏群にかがり火を設置。順に火をともした後、参拝可能となる。
23時30分からは同協会会員の店舗や企業などから集まった賞品が当たる「年越し・新年くじ引き」を実施。200円(150本)と500円(50本)の2種類で、温泉入浴券、レストランの食事補助券、ふぐ専門店のポン酢やふぐひれ、日本酒、お菓子詰め合わせなどを用意している。「空くじなしで新年に向けてお得な商品をそろえた」と同協会担当者。
23時50分にはカウントダウンに備え、「臼杵の地酒で乾杯条例」にのっとり、希望者に紙コップに入れた日本酒を配る。酒を飲まない人や未成年者にはクラッカーを配布する。カウントダウン後の0時ちょうどに鏡割りを行い、日本酒や甘酒を振る舞う。臼杵市観光PRキャラクター「ほっとさん」も来場しイベントを盛り上げる。
時間内であれば観覧や参拝は自由で、入り口に置いてあるつえ(御利益づえ)も使える。大日如来像のある古園石仏に常設している「御祈願箱」も利用可能で、来場者は家内安全、学業祈願、恋愛成就、健康祈願などの願い事などを祈願用紙に記して投函できる。用紙は1月の特別祈願法要で供養される。
同協会担当者は「夜の石仏を無料で見られる数少ない機会。混雑もなく駐車場にも余裕があるので、ぜひ足を運んでほしい」と来場を呼び掛ける。
現在観覧できるのは4群のうち「ホキ石仏第二群」「山王山石仏」「古園石仏」の3カ所で、「ホキ石仏第一群」は覆屋改修工事のため見学不可となっている。