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大分市の居酒屋「ちゃんて」、低糖質麺のラーメン復活 3度目の挑戦へ

糖質を約50%カットした低糖質麺

糖質を約50%カットした低糖質麺

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 大分市の「居食酒屋 ちゃんて」(大分市都町2、TEL 097-536-6865)が2月から、自家製低糖質麺を使った「自然派ラーメン」のランチ営業を復活させた。

こだわりの低糖質麺を提供する安部さん

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 店主の安部哲也さん(47)が2007年9月に開業した同店。フランス料理で培った腕で旬の食材を使った料理を提供する。化学調味料は一切使わず、ソーセージやピザ、パンなども完全自家製。安部さんの素朴な人柄に加え、入り口につるした豚骨、ガラス張りの厨房(ちゅうぼう)といった個性的な店構えが受け、常連客らの憩いの場となっている。

 安部さんが初めてラーメンの提供を始めたのが2015年9月。「福岡出身ながらしょうゆ派。周りにおいしいしょうゆラーメンを食べられるところがなかったので、仕込みの時間を利用して自分が食べたい一杯を作ってみようと思った」。

 そこでこだわったのが「低糖質麺」。満足感と健康のバランスを考える中、糖質を大きくカットした麺を取り入れることにした。さまざまな粉の取り合わせを試した結果、小麦粉を3割に抑え、タピオカ粉などを合わせたオリジナルブレンド粉を完成させた。「細麺ながら食感は十分でパサつき感はまったくない」と安部さん。福岡の日本食品分析センターで数値を計ってもらったところ「麺120グラムは237キロカロリーで、糖質は標準品の50%だった」。

 スープは野菜、干しシイタケ、コンブ、イリコなど約20種を煮込み、「魚介の風味を立たせている」。しょうゆだれはオリジナルの甘だれ。豚の頭の骨を8時間煮てアクを丁寧に取り除いた豚骨らーめんは「味は濃いしコクもあるが、臭みがほとんどないので、この一杯だけを食べにくる常連さんも多い」と言う。

 手間と時間がかかるラーメンは当時10食限定で提供していたが、評判が良かったことから2016年11月に市内戸次に専門店を出店。ラーメンの種類やサイドメニューを増やして幅広い層に対応させたが、「常連も多くできたが人員が整わず、先の尻すぼみが見えてしまった」ことから早々に見切りをつけ、昨年9月に閉店した。

 それでも安部さんは「ラーメンの提供をやめることはまったく考えていなかった。麺にもスープにも自信があった」と振り返る。約5カ月の充電期間を経て、都町の店で2月上旬からラーメンの提供を再開した。

 店舗は約33平方メートル。席数はテーブル2台とカウンター合わせて20席。メニューは「しょうゆ」、「豚骨」(以上680円)、「豚骨味噌」(700円)、「痺辛(しびから)味噌」(800円)の4種類に絞った。トッピングは煮卵、チャーシュー、ネギ、ミズナ、スライスオニオン、刻みのり、アクセントに焦がしネギを振り掛ける。大盛り無料、替え玉100円、ライス100円。

 3度目の提供開始に伴い、店前に新しい真っ白ののぼりを立て、低糖質麺の分析結果などを記した立て看板を置くなどしてPR。すでに昔の常連が戻り、新たなファンも増えつつあるという。「女性はもちろん、予想以上に男性客が多い」と手応えを感じ取る。

 「低糖質麺×化学調味料不使用」。「自分で作れるものは全部自分で作りたい」と話す安部さん。「安全、安心、おいしいを考えて作っている。子どもでもお年寄りでも、興味のある人にぜひ食べてもらいたい」と呼び掛ける。

 営業時間は、昼=11時30分~(土曜は休み)、夜=18時~24時。日曜定休。

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