大分県内で活動する乙野四方字(おとのよもじ)さんの恋愛SF小説「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」が6月28日、発売から5日で重版が決まった。
「君を愛したひとりの僕へ」大分銀行本店前の昭和通り交差点を描いた表紙
早川書房(東京都千代田区)で6月23日に同時刊行した同小説は、平行世界を生きる男女を描いた作品。ジュンク堂書店大分店や紀伊国屋書店アミュプラザおおいた店などでコーナー展開するほか、著者が出稿したツイッター広告なども話題を集め、書評サイト「読書メーター」の読みたい本ランキング1位になるなど人気ぶりがうかがえる。
作品の表紙イラストの背景は、市内のメインストリートの一つでもある大分銀行本店前の昭和通り交差点を描いている。そのほか、上野丘こどもの森公園や田ノ浦ビーチ、作者がよく訪れるというアニメ好きが集まる店舗「をためし・おたらぼ」などが作中に登場するなど、大分を連想させる場面が所々に登場する。
乙野さんは「地元の書店さんや読者さんに応援して頂けるのはとても心強いです。これからも大分を舞台にした作品を書いていきますので、よろしくお願いいたします」(原文ママ)とコメントを寄せる。
乙野さんは2012年、デビュー作「ミニッツ~一分間の絶対時間~」(電撃文庫)で第18回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞。同作は全5巻でシリーズ化された。そのほか、「ラテラル~水平思考推理の天使~」(電撃文庫)を執筆。今後も「大分県内での活動を予定している」という。