大分市の東春日町に8月1日、薬剤師が調合したオリジナルハーブティーなどを販売・提供する「Herb for you(ハーブ・フォー・ユー)」(大分市東春日町3、TEL 090-8399-0833)がオープンした。
店を開いたのは大分市出身の小野ひとみさん(24)。今春に子どもの頃から憧れていた薬剤師の資格を取ると、迷うことなくハーブを使う予防医療の道を選んだ。「実習中に多くの患者さんと接する中で、治療の1つ前の段階でもある『予防』に関わることができれば、もっと早くから支えることができ、一人一人に寄り添えるのではと思った」と振り返る。もともとハーブに興味があり、薬につながるというルーツや成分についても調べ、ハーバルセラピストの資格も取得していた。「ピースがきれいにはまった」として、卒業と同時に薬剤師のハーブ専門店という独自の進路にかじを切った。
店舗は約50平方メートル。オリジナルブレンドハーブやアロマ販売、ハーブティーなどの提供、オーダーメードハーブの調合、薬剤師の常駐などが義務付けられている第1類医薬品の販売などを行う。同一店舗で医薬品販売業と飲食業の許可を取るのは珍しく「大分では初めてと言われた」と小野さん。
販売スペースにはハーブとアロマがずらりと並ぶ。ハーブはギムネマ、ローズヒップなどの単一種のほか、「リラックス」「デトックス」などをテーマとしたオリジナルのブレンドティー5種類も用意する。「美容」をイメージした「ビューティー」(700円)はローズヒップ、ハイビスカスなどを調合しており、ビタミンCやクエン酸が取れるという。フランスから輸入しているアロマはラベンダー(1,200円)やオレンジ(800円)などが人気となっている。
喫茶スペースは10席。ブレンドティー「ビューティー」(ポット付き・400円)、ノンカフェインの「たんぽぽコーヒー」(同・500円)、ムースやチーズケーキとのセット、ハーブドレッシングなどを使ったヘルシーランチ(月曜限定)などを提供する。
調合室では症状や希望などを聞き、個々に合ったオーダーメードハーブを調合する。慢性的に使っている薬を緩やかにハーブに変えていく提言なども行う。「ハーブは日本では嗜好(しこう)品というイメージが強いが、欧州では古くから『おばあちゃんの知恵』のように生活や健康とつながり、メディカルハーブとして役立っている」としつつ、「もちろん痛かったりつらかったりするときは医薬品を使った方がいい」とも。
今後はハーブを使ったワークショップの開催なども予定。小野さんは「お客さんのそばにいて、健康で幸せでいられるお手伝いをしたい。おいしくて魅力たっぷりのメディカルハーブを広めていければ」とほほ笑む。
営業時間は月曜~金曜=8時30分~18時30分、土曜・日曜、祝日=11時~18時。水曜定休。