大分市は2月12日、広域レンタサイクル「Joyfull BIKE(ジョイフルバイク)」の新規会員獲得キャンペーンを開始した。
昨年10月1日から3月31日まで行っている「大分市広域レンタサイクル実証実験」の一環。同事業は民間自立型としてE&Hシェアマネジメントとドコモ・バイクシェアが運営しており、愛称の「ジョイフルバイク」はスポンサーのジョイフルが命名権を獲得したことによる。
専用サイトで会員登録すると、市の中心街、JR大分駅周辺、大分市美術館、高崎山おさる館などの観光地に設けた29カ所のサイクルポートにある電動アシスト付き自転車をいつでも利用でき、ポート間で乗り降りできる。通勤通学、日常利用、観光利用など使い方は自由で、事故発生時の保険も備える。
会員は3種類。「1回利用」は30分で162円(延長料金30分=108円)。「月額利用」は基本料金で2,160円。最初の30分は無料(同30分=108円)。支払いはクレジットカード。「1日パス」(1,620円)はコンビニエンスストアで販売している。
キャンペーンでは2月・3月の「月額利用」基本料金を無料にする。30分以内のポート乗り継ぎなどを活用することで、約1カ月半にわたってほぼ無料で利用できる。市では来年度の事業継続を視野に入れており、実証実験中の利用数を増やしたい考え。「市民や観光客にとって便利で得な事業なので、まずは利用しやすい環境を整えた」と市都市交通対策課。
2月12日はJR大分駅府内中央口にキャンペーン専用ブースを設置し、駅利用者に向け会員登録案内や試乗会などを行った。市内在住の50代男性は「使い方は意外と簡単そう。乗り捨てできるメリットも大きいので登録してみようと思う」と話す。男子高校生の一人は「初めて電動アシスト付きに乗ったがすごく楽だった。乗り継げば無料というのもいい」と話していた。
市によると10月から1月までの4カ月で登録数は512件、延べ利用数は787回という。E&Hシェアマネジメント大分支店長の相良潤之介さんは「ポート数を当初の12カ所から増やしたことで利用数が伸びている。数値的には奈良、仙台、広島などの先行都市と比較しても多い。今後40カ所までに増やしてさらに利便性を高め、利用数を増やしたい」と話す。市都市交通対策課では「一般に電動アシスト付き自転車による移動は30分で7~8キロ。基本料金無料期間中は専用サイトのポートマップを活用するなどしてシェアサイクルの魅力を味わってほしい」と呼び掛けている。
「月額利用」基本料金無料キャンペーンは3月31日まで。