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大分市大在の「舞子浜」を地域の「リビング」に 新プロジェクト参加呼び掛け

参加を呼び掛ける後藤代表(左)と田中さん

参加を呼び掛ける後藤代表(左)と田中さん

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 大分市大在の沿岸部にある寂れた緑地を住民の手で思い出の場所に変える「舞子浜リビングproject」が6月9日に始動する。初回は清掃とシーカヤック体験を絡めたイベントを通して現状を共有する。実行委員会は「自分たちの手で触れ合いの場所を作っていこう」と参加を呼び掛けている。

現在の舞子浜緑地

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 大分商工会議所大在支所、おおざい地域振興協同組合、大在商工青年部が実行委員会(事務局=大在経営相談センター、TEL 097-592-0226)を立ち上げて取り組む。

 大在地域が大分市への提言として策定した「地域まちづくりビジョン」の一環。「教育・福祉」「産業・福祉」「防災・都市基盤・環境」をテーマに提案した12の事業のうち、「緩衝緑地帯(松林)の整備事業」をプロジェクトとして具現化する。舞子浜緑地(大分市北)を子どもや大人が触れ合える場所として、5年をめどに整備を進める。市や県に対しても遊歩道やサイクルロードなどの整備、 遊具の設置、樹木伐採などを呼び掛けていく。

 同地区は1974(昭和49)年に始まった大在土地区画整理事業を機に成長。臨海部に運輸、造船、電力の企業が集約され、交通網の整備に伴い商業施設、医療施設などの開設が進み、人口増加が続いている。プロジェクトの代表で大在支所長の後藤芳正さん(66)は「子育て世帯が増えた一方で地域コミュニティーの希薄化も感じ取れるようになった」と話す。

 同実行委によると、舞子浜には防風保安林の松林のほか海水が流れる川や干潟があり、ベンチや東屋なども設置されているが、利用者は極めて少ないという。同青年部の田中剛さん(42)は「人の出入りが少なく、自然と朽ちて寂れるようになった。街灯もあまりないので夜は暗い。大人でも怖い」とし、「存在自体を知らない人も多いのでまずは知ってもらうところから始めたい」と言う。

 9日は9時30分までに大在公園に集合し、散策しながら舞子浜緑地に移動する。10時から草刈りやゴミ拾いなどを行い、昼食を挟んで午後からシーカヤック体験を行う。会場では自転車のメンテナンスや試乗会も実施する。「大人が刈る草を子どもに集めてもらうぐらいの軽作業。場所や空気感を分かってもらえれば良いので、遊びに来る感覚で構わない」と田中さん。

 大在地区住民のほか、活動に興味があれば誰でも参加できる。中学生以下は要保護者同伴。参加費は1人500円(昼食、イベント保険料込み)。専用ホームページの応募フォームから申し込む。先着100人。

 イベントへの反応は上々で、5月22日までに既に67人の応募があった。他地域や市外からの申し込みもあり、事務局では「今後もまだ増えると思う」と手応えを感じ取る。後藤さんは「整備をすれば親子で憩えるすてきな緑地になると思う。大在の魅力を掘り起こして新しい明るい場所を作ることで、『暮らしやすい、育てやすいマチ』というブランド力を高めていきたい」と意気込んでいる。

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