大分市が旧パルコ跡地(大分市府内町1)に整備する「祝祭の広場」(仮称)の工事が順調に進んでいる。5月29日には目玉となる大型屋根の鉄骨組み立て工事に着手。今後、造園工事などを経て8月末の完成を目指す。
JR大分駅府内中央口前の空き地を、市民らの憩いの場やイベントスペースとして活用する。敷地面積は約4309平方メートルで、大小2つの可動式屋根のほか、コンテナ型イベント施設、ウッドデッキ、ステージ、芝生広場、トイレ棟などを備える。2月13日の着工、8月末完工予定。
屋根にはそれぞれ4カ所に2つずつの車輪を取り付け、レール上を移動させて利用する。レール上の3カ所に固定部分があり、2つの屋根を並べたり、小型屋根を大型屋根の下に入れ込んだり、離したりと複数のパターンを用いて活用する。市都市計画部まちなみ企画課は「最も高い部分は11メートルで、JR大分駅の大屋根とほぼ同じ高さと考えてもらうと分かりやすい」という。
5月20日から小型屋根上部の鉄骨組み立て工事を行い、29日から大型屋根の組み立てに入った。今後、ガラス部分の取り付け作業などを行い8月上旬をめどに完成させる。
屋根以外の部分では6月10日から造園、舗装工事に入る。トイレ棟は7月末までに完成させる。8月末の完工後、9月に完成記念式典を行い、ラグビーW杯日本大会(9月20日~11月2日)の期間中は国内外から訪れる観客をもてなす場として活用する。同課では「着工後は問題なく進んでいる。今後の梅雨時期を考慮しても順調に進められそう」としている。
同広場については、当初は橋形クレーン2基を設置する予定だったが、安全性、費用、法律面などを踏まえて屋根案に変更していた。工事についても入札業者が決まらずに着工が遅れていた。広場の名称については「祝祭の広場」とする方針。