ラグビーワールドカップ2019日本大会の準々決勝2試合があった10月20日、大分では昭和電工ドーム大分の「ウェールズ対フランス」と、大分市などで行われた「日本対南アフリカ」(東京スタジアム)のパブリックビューイング(PV)で盛り上がり、約1カ月に及んだ「OITAのW杯」を締めくくった。
大分では10月2日の「ニュージーランド対カナダ」を皮切りに、予選プール戦3試合と準々決勝2試合の5試合が組まれた。大分最終戦となった試合はウェールズが20-19でフランスに逆転勝ち。残り時間5分で試合がひっくり返るドラマにスタンドは酔いしれた。大分開催全てを観戦したという大分市の50代男性は「最高の準々決勝だった。最後に良い試合を見ることができて本当に幸せ」と満足そうに話した。
ドームの盛り上がりを引き継ぎ、大分いこいの道広場(大分市東大道1)のファンゾーンや大分市の祝祭の広場(大分市府内町1)のPV会場も日本戦の開始を待つファンの熱気に包まれた。
日本のベスト4進出をかけた試合は19時17分にキックオフ。互いに譲らぬ展開のまま3-5のロースコアでハーフタイムに入った。ドームでの準々決勝を観戦し、祝祭の広場に駆け付けたという大分市の30代女性は「間に合って良かった。点が入りそうにない雰囲気は緊張感があってドキドキする」と話した。
後半に入ると力勝負で押される場面が多く、次第に点差を広げられ、日本は加点ができないままノーサイド。3-26で破れ、1カ月にわたる戦いを終えた。知人と来場したという臼杵市の30代女性は「残念だったけど後半は力の差があるのが見ていて分かった。アイルランドやスコットランドに勝って感動をくれた日本代表に感謝したい」と目に涙をためながら拍手。大分市の20代男性は「自分はいわゆる『にわか』。PV会場で日本を応援するのは本当に楽しかった」と満足そうに話した。
試合終了後の祝祭の広場では日本、ウェールズ、フランスのほか、19日に大分で試合のあったイングランドとオーストラリアのファンらが交流する場面も。大分市の40代男性は赤いジャージーに身を包んだウェールズファンと肩を組み、「大分での2試合を忘れないで。日本の分も頑張ってほしい」とエールを送っていた。
準決勝以降は横浜国際総合競技場が舞台。10月26日は17時からイングランド対ニュージーランド、27日は18時からウェールズ対南アフリカを行う。決勝は11月2日18時から。3位決定戦は11月1日18時から東京スタジアムで。
大分のファンゾーンと祝祭の広場では準決勝と決勝戦のPVを行う。祝祭の広場では3位決定戦も上映する。