大分市や別府市の写真を愛する有志による「第十三回合同写真展『街』」が11月18日、カフェ「BOASORTE(ボアソルチ)」(大分市生石港町2、TEL 097-574-7211)で始まった。5年をかけてゆっくりと成長してきたカメラ仲間は「作品を見て通じるものがあったら、一緒に活動しませんか」と呼び掛けている
写真展を企画運営する高畑圭司さん(43)=大分市、飲食店経営=が手掛けるクラブイベント紹介サイトがきっかけとなった。ステージの様子などを撮影した写真を募集したところ、多くの人から作品が寄せられ、次第に交流が深まっていったという。「写真を軸にさまざまな人が集まり始めた。限られた空間の写真だけでなく、それぞれが異なるシーンを写した作品を見せ合えば面白いし、腕も上がるのではと考えた」
2014(平成26)年に10人でスタート。初夏と秋の年2回開催で、毎回テーマを決めて実施している。会員は入れ替わりながら少しずつ増え、現在は20~50代の約20人が名を連ねている。プロカメラマンも参加するなど職種も方向性もばらばらで、初回から参加している小野秋生さん(39)=大分市、会社員=は「よく続いてきたというのが実感」と笑いながら振り返る。
今回は6人が18点を持ち寄った。田中克明さんは香港の街角を切り取った「バウヒニア」、釘宮大輔さんは気ままな猫の表情を捉えた「自由に生きたいにゃ」を展示。緑川由萌さんは居酒屋の温かい雰囲気を伝える「KOBE」、碧志さんは大分市の繁華街「都町」のネオンを高感度フィルムに落とし込んだ「Pica×××」を出展した。初回からギャラリーとしてスペースを貸し出し、作品展を見守ってきた店主の黒田亜希さん(45)は「この5年でみんな驚くほどうまくなった。今回も良い感じの作品ばかり」と満足そう。
カフェ営業時間の11時~18時に鑑賞できる(金曜・土曜は22時まで、木曜定休)。「アウトプットする機会があることで制作意欲もスキルもぐんと上がった」と高畑さん。「会は自由で制約もないので『自分も参加したい』という人は、気軽に連絡してほしい」と話している。
12月1日まで。